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熟年世代の「舞台」づくり 

2013年01月29日 外部ブログ記事
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増田明美といえば1984年ロス五輪に出場したマラソンランナー。メダルを期待されながらも無念の途中棄権を思い出すが、1992年に引退するまでの13年間に日本最高記録12回、世界最高記録2回更新という輝かしい経歴の持ち主で、現在はスポーツジャーナリストとして活躍している。すでに50歳近くになった増田明美は、マラソンの解説で定評がある。新聞を見ていると、彼女の書いたコラムに素敵な記事を見つけた。
 
第148回芥川賞に黒田夏子さんの「abさんご」が輝いた。75歳の黒田さんは史上最年長受賞。この功績に、文学が好きで才能のあるご年配の方々は「私もまだやれる」と勇気をもらったにちがいない。いや、文学の世界だけでなく、他の分野でも止まらずに歩み続けている人たちに「人生に引退はない」と明かりをともしてくれたことだろう。
先日101歳で天寿を全うされた柴田トヨさんは98歳のときに発表された詩集「くじけないで」が150万部のベストセラーになった。韓国やオランダでも翻訳され、人気だという。柴田さんの優しい言葉にたくさんの人が励まされている。
日本はいまや100歳を超える人が5万人という時代。70歳を過ぎても本当にお元気だ。私の父も千葉で専業農家を営む71歳だが、自分で作った鉄棒で私に、「ちょっと見てろよ」と懸垂を披露して誇らしげなのである。「人生は70から」の気概で設計図を描くべきではないだろうか。そしてお会いする元気な高齢者に共通しているのは、学び続けていること、体を動かし続けていること、何かにチャレンジし続けているのである。つまり生涯学習、生涯スポーツを実践しているのだ。
「幸福とは、お金があるとか名誉があるというのではなく、心の中に幸福感を持てる人です」と、聖路加国際病院理事長で医師の日野原重明さんは講演会で話していた。「心の中の幸福感」は
自分の好きなことに生きがいを感じながら向き合える人が持てるのかもしれない。そのためには、目標とする「晴れ舞台」が必要だとつくづく思う。
スポーツではマスターズとして年代別に大会があり、水泳や陸上で日本人は数多くの世界記録を持っている。水泳の95歳以上99歳以下の部で9種目の世界記録を持つ長岡三重子さんの1500メートル自由形の記録は54分09秒81。1時間近くも泳ぎ続けての大記録なのだ。舞台としては1988年に始まった「ねんりんピック」が国内で最も大きな〝健康祭り〟ではないだろうか。60歳以上がパークゴルフや剣道などの競技のみならず、囲碁や将棋、俳句や音楽などで交流を深めている。昨年の宮城・仙台大会には延べ51万人が参加した。
社会保障制度改革国民会議が21日、安部政権下で初会合を開いた。「誰もが安心できる持続可能なものを目指して」と、まずは医療、介護のあり方を優先的に議論するという。同時に、その総費用の抑制につながる策も考えていかなければいけないと思う。平成22年度で37兆円を超える国民医療費のうち65歳以上の約3千万人(人口の約24%)で医療費の55%を占める。熟年世代のためのスポーツや文化活動の「舞台」を増やし、それに投資することが医療費の抑制に効果があると思う。
米国のジョン・F・ケネディ大統領が1961年1月に就任したときの演説がいまの日本にも響く。「国があなたのために何ができるかを問うのではなく、あなたが国のために何ができるのかを問うてほしい」。私たち一人一人が自分の心の中に幸福感を持てるように生涯を通して学び、体を動かすことが大切である。心身の健康づくりは自己責任にも依るだろうが、国や自治体はその発表の舞台を増やす努力をしてほしい。
 
熟年世代の「舞台」づくり、というコラムには、「人生に引退はない」「人生は70から、の気概で設計図を描くべき」「幸福とは、お金があるとか名誉があるというのではなく、心の中に幸福感を持てる人」などの言葉がちりばめられ、最後にあのジョン・F・ケネディの「国があなたのために何ができるかを問うのではなく、あなたが国のために何ができるのかを問うてほしい」という演説を引いて締めくくっている。
オリンピックで途中棄権という屈辱を味わったが、その後の努力と持ち前の明るさで多くの人に影響を与えている彼女の人生に拍手を送りたい。
 
 

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