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秋刀魚の味 

2023年12月26日 ナビトモブログ記事
テーマ:家族劇

映画ファンの皆さん、おはようございます!

年末も押し詰まり、師走の言葉通り、
何となく、気忙しいこの頃ですが、

この時期には、数多くの映画が放映されます。
暇がある人は観て下さい。

鶴瓶さんが言っていましたね。
「忙しい人には時間がある。 暇な人には時間がない。」。

BS日テレでは、18:58〜『007/カジノ・ロワイヤル』
BS12では、17:10〜『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』
BS12では、19:40〜『インディ・ジョーンズ
              /クリスタル・スカルの王国』
深夜放送で、
フジTV系で0:58〜『ハドソン・オーク』。
日テレ系で2:29〜『スパイダーマン2』。

今日の映画紹介は『秋刀魚の味 デジタル修復版』。
BSで2023年12月26日(火)13:00〜放送。

★小津監督はこの作品を発表した1962年(昭和37年)の
翌年の1963年(昭和38年)12月12日、60歳の誕生日に、
亡くなったため、この作品が監督の遺作となりました。

”秋刀魚”と言えば、
佐藤春夫の「秋刀魚の歌」を思い出します。
”あわれ秋風よ、情けあらば伝えてよ、
――男ありて、ひとり秋刀魚を食らいて涙を流す。
 (中略) さんま、さんま、さんま苦いかしょっぱいか”。
本作はこの詩のイメージ通りの映画でした。

キャッチコピーは
”老人の孤独を浮き彫りにした、小津監督の遺作”。

平山周平(笠智衆)の事務所に同級生だった
河合(中村伸郎)が訪ねて来て、
平山の娘・路子(岩下志麻)の縁談話を持ってくる。

だが、平山は妻亡き後、路子に家事一切を任せているため、
なかなか結婚させる気になれない。
まだ早いと気乗りしない返事をする。

周平は娘の路子と次男和夫(三上真一郎)の3人暮らしで
長男の幸一(佐田啓二)は妻秋子(岡田茉莉子)と
共に団地住まいをしていた。

そんな中、周平達は恩師の漢文教師だった、
通称ひょうたん先生(東野英治郎)へ記念品代を贈る。

ひょうたん先生はお礼にと河合等を料理屋へ誘う。
ひょうたん先生は、
”あんたは幸せだ、私は寂しい、
娘を便利に使って結局嫁に行きそびれ”と、こぼす。
それを聞き河合は、
”お前もひょうたんになるぞ。路子を早く嫁にやれ”と忠告する。

小津映画独特のローアングルから撮影と、
画面中央の人物の視線は真っすぐ、観客を見て
話す言葉は優しいですね。

例えば、嫁ぐことになった路子の花嫁姿に周平は
”うーん、綺麗だ。しっかりおやり、幸せにな”と言葉をかける。
”女の子はつまらんな。育て甲斐がない。
結局、人生は一人ぼっちだ。
でも、ひょうたんにならないで済んだ”とつぶやく。
そしてひとりで飲みながら軍艦マーチを聴く周平。

”しっかりおやり、幸せにな”のしみじみとした言葉に
年老いた周平の姿は自分が重なり、泣けますね。

家族と育ち、家族を持って、ん〜、最後は独りか…。
金持ちも貧乏人も同じように迎える、これが人生だ!

ユーモアを散りばめながらも、老いと孤独、
人生の無常を描く傑作ですね。

蛇足。
”秋刀魚の味”で身は勿論、美味しいですけど
はらわたのあの独特の苦みも味わい難い旨さですね。
秋刀魚を食べる時はいつも、この映画を思い出します。

と、言っても秋刀魚の不漁で、今は高級な魚になり、
庶民の魚とは言えなくなりました。
これも時代の流れでしょう、



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