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読書日記
『蘇れ、吉原』 読書日記288
2023年11月11日
テーマ:読書日記
佐伯泰英『蘇れ、吉原』光文社文庫
吉原裏同心シリーズの最新作であるが、もう惰性で読んでいるとも言えるシリーズである。
内容紹介では
裏同心澄乃が挑む、危険な賭け――
シリーズ40巻目も緊張と感動の展開をご期待ください!
【あらすじ】
寛政五年十一月、江戸を見舞った大火事の後、吉原に大勢の客が押し寄せる。
その正体を巡り、会所八代目頭取四郎兵衛と一人二役の裏同心神守幹次郎は苦悩する。
さらに困窮する切見世女郎らを救うため、幹次郎の密命を帯びた澄乃を、これまでにない危機が襲う!
新たな敵が触手を伸ばす中、吉原を苦境から救い出そうとする廓の人々、それぞれの祈りが交差する。
ということになるが、主人公である神守幹次郎は裏同心と吉原会所頭取を兼ねているが、初めは名案に思えたとしても書く側にとってもやりにくい設定にしてしまったと感じる。以前の巻では上役としての会所頭取に報告相談していたものが今では同一人なので会所の皆にも秘密のことがらが多く出て来て、同時に金の工面の苦労も幹次郎の肩にのしかかってくる。
少しずつ独断専行、上意下達的な立ち位置に変化している感じがしてきて、(話として)先が長くはないとも感じる。
著者は1942年生まれなので既に80歳を超えた。そういう意味でも先は短いかもしれない。
(2023年10月18日読了)
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