メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

むぅびぃ・とりっぷ

散っていく事の潔さ「野良猫ロック ワイルドジャンボ」 

2023年11月04日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


「野良猫ロック ワイルドジャンボ」 1970年製作 日本藤田敏八監督の「野良猫ロック ワイルドジャンボ」は、常に若い4人の男と1人の女が群れてひたすら遊んでいる。しかし、どこか満たされない鬱屈した日々。そこに宗教に恨みを持つ一人の謎の女性が加わり、遊びから6人の計画的犯罪の実行犯にと変わっていく。最初に登場する5人の若いグループは、仕事もせずに群れているだけなので生活が何で成り立っているのか謎のまま、ストリーは進む。一人の女性は梶芽衣子が演じるC子、そして4人の男は藤竜也(ガニ新)や地井武男(タキ)、そして夏夕介(ジロー)と前野霜一郎(デボ)。それぞれに付けられた2,3文字のあだ名が面白い。その若い男性の中に、梶芽衣子のような綺麗な女性が一人交じり込んだら、誰かが彼女を独占しようと動き出し、関係がぎくしゃくするのが普通だと思う。でも、そうはならず、完全に男同志の友達のような関係として描かれている。梶芽衣子の楽しそうな高笑いが響く。それは映画「さそり」でみせた言葉も発せず恨みに生きるキャラクターとは変わって、空虚なまでに明るい。また、彼女のギターでの弾き語りが映画の中で一曲聴ける。実に味わいのある綺麗で情緒的な声。4人の中のデボは、何かに取り付かれたごとく中学校の校庭を夜中にひたすら掘っている。仲間にもその理由を言わずに堀り続ける。その掘った土の中から銃器を見つける。デボの眼が輝き、銃器に頬ずりする。この銃器が後半に彼らの重要な武器となる。そこにタキ(地井武男)に付きまとう范文雀が演じるアサ子が加わり、6人で海水浴の客がわんさかいる海辺に行く。一般客のいる海水浴場で、車の荷台に乗り込んだ状態で男達がお尻を出して挑発し、車で横切る。海辺のそれを眺める一般客が苦笑い。そのシーンがばかばかしくて面白かった。そして、新興宗教団体の運ぶ現金輸送車の襲撃の計画を練る。現金輸送車から現金袋を奪って海に放り投げ、それをダイバーとして準備していたタキとアサ子が海に潜り込んで人の居ない場所に運ぶ。全てがうまくいきそうに思える。しかし、遊び続ける若者がさらに自由になる為に大金強奪に挑んだ犯罪行為が、社会の法律と警官の発砲という現実に次々と倒されていく。そんなむなしさと散っていく事の潔さまで感じさせた70年代の日活映画。この感覚は懐かしかった。 

>>元の記事・続きはこちら(外部のサイトに移動します)





この記事はナビトモではコメントを受け付けておりません

PR







掲載されている画像

    もっと見る

上部へ