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吾喰楽家の食卓

古典落語『町内の若い衆』の謎 

2022年10月31日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

再登場で恐縮だが、五代目円楽一門会の初日のことである。
仲入り前に、一門の幹部らが六代目円楽を偲んで座談会を行った。
元々は、六代目を囲む会だったらしい。
総領弟子の挨拶の後、一門の幹部三人が六代目の思い出を語った。

一回りしてから、再度、鳳楽が話したことが印象に残った。
鳳凰は、六代目と五代目に「町内の若い衆」を、教えたそうである。
座談会の直前に、兼好がその噺を口演したから、そのことを思い出したのかもしれない。
六代目は弟弟子だから教えても不思議ではないけど、自分の師匠に教えたとは、意外だった。

勿論、教えたのは、師匠に頼まれてのことだ。
師匠とはいえ、教わるのだから、弟子の鳳楽を上座の座布団に座らせ、自分は下座に座布団を外して座ったという。
五代目は、教えて貰ってから三日ほど一人で練習をしたらしい。
しばらくは、「町内の若い衆」ばかりを高座に上げ、得意ネタにまで仕上げたそうだ。

この日、「町内の若い衆」を口演した兼好も、誰かを経由して鳳楽の芸を引き継いだのだろう。
では、鳳楽は誰に教えて貰ったか気になり、大師匠の「圓生百席」を調べてみたが、この噺は含まれていなかった。
落語界では、門下が異なる噺家から教えを乞うことは珍しいことではない。
本人に訊く機会があるか分からないが、真相を知りたい。

   *****

写真
2022年10月30日(日)の昼餉(鰯蒲焼丼)と夕餉(酢牡蠣)

お礼
「五回目の定例会は河豚コース」に、拍手を有り難う御座います。この場を借りてお礼申し上げます。



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