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吾喰楽家の食卓

蕎麦の食べある記 No.22 

2021年04月25日 ナビトモブログ記事
テーマ:食べある記

秩父「××××」 ―十割蕎麦―

先日、同級生と鐘撞堂山を登った日のことである。
皆野で鰻を食べた翌日は、初回の『蕎麦の食べある記』で紹介した、石橋庵へ行くことが多かった。
幸い、この日は営業している日だった。
ところが、偶には違う店に行こうと思って決めたのが、影森の蕎麦屋だ。

店の玄関には、コロナ対策と子連れ客に対する、注意事項を書いた張り紙があった。
飲食店で子供が騒ぐのは、他の客には迷惑だが、店がとやかく言うことに違和感を覚えた。
店主は、職人気質の頑固おやじかもしれないと思った。
先客が一人居たが、すでに食べ終えていて、直ぐに我々三人だけになった。

「十割天せいろ」を注文した。
二八と十割があるのなら、先ずは十割を食べるのが常道だろう。
青みを帯びた白さで、細くて長い十割蕎麦を食べるのは、初めてである。
蕎麦打ち技術の成せる業だと感心したが、直ぐに落胆へ変わった。

蕎麦がくっついていて、箸を振らないと、ほぐれなかった。
接客から厨房まで、一人でこなしているとはいえ、それは理由にならない。
蕎麦の食感は、茹でが足りない乾麺と似た、固さがあった。
コシがあるのは良いが、固いのは困る。

また、この店の天ぷらは、からりと揚がっているとの評判だった。
確かにその通りだったが、衣に旨味を感じなかった。
舞茸は厚すぎて、中心部がぐしゃっとしていた。
行者大蒜は、蕎麦の風味を妨げるように思えた。

蕎麦には、太さ、色、食感など、色々な種類がある。
どれが美味しいかは好みの問題だが、茹でたては必須条件だ。
『蕎麦の食べある記』で紹介して来た店は、値段も味も様々だったが、再訪したいと思う店が多かった。
今までは店名を公表して来たが、今回は勧められないので、店の名前は伏せることにした。

   *****

写真
2021年4月16日(金)撮影:十割天せいろ

御礼
「今週も鐘撞堂山」に、拍手を有り難う御座います。この場を借りて御礼申し上げます。



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