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冴えない男がヒーローへ「薬の神じゃない!」 

2020年11月23日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


「薬の神じゃない!」 2018年 中国 原題:我不是薬神 Dying to Survive 映画「鬼滅の刃」が、日本公開映画の興行収入ランキングに入ったと話題になっている。では、その興行収入の金額を見ていくと、1位は、千と千尋の神隠し - 308億円2位は、君の名は。 - 250.3億円3位が劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 - 233.4億円となっている。その「鬼滅の刃」233億の約2倍以上の興行収入を中国で得た映画がある。ウェン・ムーイエ監督の「薬の神じゃない!」という映画だ。映画は、『薬の実際の中国で起きた陸勇事件をモデルにした社会的なテーマを扱っている。』と、聞くと内容が固くてとっつき難いのでは・・・・と、構えそうな気もしてくるが、そんなことはなく、わかりやすいエンターテイメントのストリーとなっている。何より、画面から発せられる独特なパワーに圧倒される。また、インドに行ったときに流れるインド音楽もいい。前半は、小太りのくたびれた中年男とその父親のじいさんや、マスクをした痩せた男などしか出なくて、まあ少々こ汚い印象だったが、途中、薬の売買の為に白血病患者のネット掲示板を管理するヌードダンサーのいる店に行く。その場面が急に華やかな色彩に変わり、派手な音楽と踊りと共に映画が一変するのが見事だった。前半はコメディ的なのりで始まり、中盤はややシリアスになり、ラストは涙を誘う感動的なクライマックスを迎える。完成度の高いみごとなドラマ映画に仕上がっている。● 正規の薬・約55万円、インド製3万円2002年の中国・上海。雑貨店主のチョン・ヨン(シュー・ジェン)は、バイアグラもどきの怪しげな商品を扱って生計を立てている。インドから仕入れた強壮薬がまったく売れず、客も入らず家賃を滞納するわびしい毎日だ。別れた妻は再婚したので、息子とは週一でしか会えずない。さらに病気の父親の手術費が払えず病院を追い出される始末。チョン・ヨンが達者なのは食欲と口だけ。弁護士を挟んでの妻との息子の親権での話し合いで、妻に暴力を振るったら警官に引っ立てられ、警察署では妻の弟・刑事に、「姉に手を出すな!」とキレられる。そんなとき、隣の旅館のオヤジが店にマスクをした貧相な痩せた男を連れてくる。彼は血液のがんである慢性骨髄性白血病患者のリュと言い、高価なスイスの正規薬が買えない自分や患者仲間のため、インドのジェネリック薬を密輸してくれと店主のチョンに頼む。「中国で正規の薬を買うと3万7000元(約55万円)、インド製は2000元(3万円)で薬効は同じなんだ。元気なら自分で買いに行きたいぐらいだ」と言い、3万元の謝礼を提示する。そこでインドでの密輸に出かけるのだが、そこで役に立ったのは、彼の図々しいまでの口のうまさと押しの強さ。人情味あふれる登場人物が次から次へと現れ、人生に打ちひしがれている難病の人々と出会った事で、金もうけの為にだけ行っていたジェネリック薬の密輸の意味が彼の中で違ってくる。それと共に生き方が変化してゆく主人公。● 元ネタの「陸勇事件」検閲大国・中国では、そもそも「現代社会を批判する」ような内容は許されず、上映の許可がおりないパターンが大半とのこと。だから体制批判の部分も感じさせる作品が検閲を通過し、観客に広く届くということは快挙といえるのかもしれない。映画の関係者は「いずれ上映中止になる」と覚悟していた……。映画の元ネタである実際の「陸勇事件」とは、どのような事件だったのか。陸勇という男が白血病にかかり、イマチニブを服用していたが、その薬価のあまりの高さに困り果てて、インドのジェネリック薬を個人輸入して服用。その輸入した薬により病気は改善したので、他の白血病患者のために善意でジェネリック薬代理輸入をやった。その事が「ニセ薬」を販売した罪で起訴されるが、市民・関連団体から裁判撤回を要求するデモが発生。2015年に起訴は撤回され、陸勇は釈放される。本作の中国の公開は、2018年7月。公開3日間で約146億円、最終興収約500億円という桁違いの記録を達成している。また第55回金馬奨(中国版アカデミー賞)では、主人公チョン・ヨンを演じたシュー・ジェンが主演男優賞を獲得。さらに新人監督賞、オリジナル脚本賞を含め3部門を制覇したという。本作公開後、映画は社会現象的大ヒットとなった。その反響の大きさを見て中国共産党が動いた。ジェネリック医薬品の輸入と価格下げに踏み切ったのだ。中国共産党・李克強(り こっきょう)首相の声明「『薬の神じゃない!』は社会問題を提起し、社会を進歩させた。このような作品が、もっと製作されてほしい。病人にとって、時間は命。可能な限り供給不足の薬品にかかる税金を少なくし、海外の製薬会社との連携をさらに深く進めていくべき」。映画の公式サイトに行くと、意外な日本の俳優との嬉しいリンクが発見できる。この美しい物語が実話と聞いて、更に感動します。主人公チョン・ヨン役のシュー・ジェンさんはじめキャストのアンサンブルが素晴らしい!という俳優・役所広司の映画のコメントに対し、本作主演俳優:シュー・ジェンのコメント。役所広司さんは、僕がすごく尊敬している役者であり、彼が主演した映画はほぼ全部拝見しています。私たちの映画、そして私たちの演技を賞賛下さり、大変光栄です!新型コロナウィルスが一日も早く克服され、日中間の芸術的な交流が促進されることを願います。参照:スルー厳禁の極上エンタメ!掘り出し物の逸品が公開へ中国医薬業界に変革をもたらした驚きの“ニセ薬事件” 

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