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たかが一人、されど一人
隠蔽体質
2011年08月02日
テーマ:テーマ無し
日本のマスメディアは高速鉄道の列車事故をきっかけに中国政府の隠蔽体質を盛んに取り上げて非難している。振り返って考えれば日本政府と東電のDNAも似たようなものだ。政府に都合の悪いことを報道せず、それに加担しているのがマスメディアであるのも同じだ。先週水曜日の27日衆議院厚生労働委員会は、東京電力福島第一原発の事故を受けて、放射線の健康への影響について専門家から参考人質疑を行った。今までマスコミにはほとんど登場していない5人の放射線の専門家が出席して、それぞれ15分程度の見解を述べている。いずれも我が国が誇る一流の先生なんだろう。殆ど報道はされなかったようだが、内容は想像以上に衝撃的である。何十年も専門に研究してきた先生が口を揃えたように、今度の事故をチェルノブイリと同様またはそれ以上に悲劇的に捉えている。この中で、東京大学先端科学技術研究センターの児玉龍彦教授は「放射線による障害を考えるときは放射線の総量を見るが、政府や東京電力からは今回の福島第一原発から出た放射線の総量がどれくらいであるかはっきりした報告がない。計算によれば放出された放射性物質の総量は広島に投下された原爆の30個分に相当する。放射線は幼い子どもにとって非常に危険で、政府は子どもを守るた3月15日にために全力を尽くしてほしい」と述べている。更には、「1年後の放射性物質の残存量は広島のそれが1000分の1なのに対して福島では10分の1にしかならない。又、 同心円状の避難区域というのはほとんど意味がなく風向きを考えるとそこからはるかに遠い場所での稲藁の汚染は当然考えられたこと。」全ては書き起こせないが、時間のある方は是非衆議院インターネットで見てもらいたい。特に児玉先生は事故の発生直後から警告を発し続けていたようだが、何故か我々にも、多くの政府関係者にもその警告は届いていないようだ。http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.phpこの委員会では山口和之(民主)吉野正芳(自由)坂口力(公明) 高橋千鶴子(共産) 阿部知子(社民) 柿澤未途(みんな)の6名が20分ずつ質問して終わってしまっている。この顔ぶれからしても、先生方の提案やサジェスチョンが党内に持ち帰られ与野党の中で大きな議論を呼んだとは考えにくい。マスコミも当然のように歯牙にもかけていない。1社ぐらいは特筆大書してほしかった。中には原発問題を専門にしている記者を登場させている局まであるが、もう少し勉強してもらいたいものだ。昨日は事故現場で1万ミリシーベルトの放射線が観測されたとの報道があるが、これとて線量計のマックスがそうであったので、果たして正しい値かどうかは分からない。以下は上杉隆氏のメルマガからの抜粋である。無断転写だが叱られないことを期待しつつ。===============================3月の発災直後、私は東電会見で放射線量の測定を行うよう繰り返し問い質していた。なにより現場で作業する人々の安全と健康を考えるとそうせざるを得なかったのだ。当時、2号炉建屋外部のピットの計測の際、1000ミリシーベル超(1シーベルト超)という高レベルの放射能が検出されたことを、東電はいとも簡単に発表している。私はそのことに強く腹を立てていたのだ。「なんですか? ここに書いている一シーベルト超ってのは? これじゃ10シーベルトか20シーベルトかもしれない。なぜきちんと計らないのですか?現場の作業員たちのことをなんだと思っているんだ」こう問うと東電の担当者はこう回答したのだ。「それ以上計測できる機器がないんです」「レンジを上げればいいでしょう」とすかさず私が問うと「それがその機器の限度です」と東電担当者は開き直る。「じゃ、作業員の安全はどう確保しているんですか」と再び私が問うと、「15分の作業で終わらせました」と返す。この信じられないやり取りに、私は怒りをこらえながら最後にこう聞いた。「では、現場の作業員のみなさんの健康検査は行なったのですか。本当に大丈夫ですなんですか?」すると、東電の担当者はこう返したのだ。「その心配はないと認識しています」もしかして、半年前からずっと10シーベルト超の放射線が出ていたのかもしれない。まったくもって見殺し以外のなにものでもない。政府・東電にはすべての作業員の早急な健康調査を求む。
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