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吾喰楽家の食卓

芸人の余興 

2019年06月04日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

国立演芸場六月上席の三日目を、ベン君と見た。
お目当ての噺家が二人いた。
一人は五明楼玉の輔で、春風亭小朝の弟子である。
先代の桂文楽を彷彿させる、語り口が好きだ。
多分、天性の声だと思うが、実によく似ている。
お馴染みの『紙入れ』を口演したが、ベン君も楽しんでくれた。

もう一人のお目当ては、トリを勤めた、むかし家今松である。
マクラで、囲碁と将棋に触れた。
黒紋付や袴姿ではなかったので、武士が登場する『柳田格之進』ではなく、『笠碁』に違いないと思った。
雨降りの出来事だから、梅雨を控えた今の時期に相応しい。
予想は当たった。
囲碁や将棋によくある、「待った!」がテーマで、実際に有りそうな話だから、大いに笑えた。

他にも収穫があった。
前座で登場した、林家八楽が『からぬけ』を口演した。
紙切りの林家二楽の弟子が、落語を遣るのを不思議に思った。
次に高座に上がった古今亭志ん吉が、「寄席の仕事を覚える為に楽屋入りしている」と紹介した。
紙切り芸人の余興だったのだが、実に上手かった。
師匠(二楽)の実兄(桂小南)にでも、教えて貰ったのだろうか。

   *****

写真
6月3日(月):国立演芸場の玄関と演題



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