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吾喰楽家の食卓

飲み会in鉢形(中編) 

2019年05月26日 ナビトモブログ記事
テーマ:男の料理

昼餉は、秩父の蕎麦屋で食べた。
「ビール、飲んでいいかな?」
雲南君は、車を運転するベン君に訊いた。
「やっぱ要らない。語句さんの家に戻れば飲めるから」
ベン君の返事を待たずに、雲南君は質問を取り消した。
そして、三人揃って、もり蕎麦を注文した。
大盛りではなく、勿論、二枚でもない。
天ぷらを頼まなかったのは、飲み会に備えてのことだ。
蕎麦好きの二人が、満足してくれたのは言うまでもない。

前菜、刺身、煮物の減り具合を見ながら、真鯛の酒蒸しを用意した。
切り身に塩を振ってから三十分放置し、出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取った。
アルミホイルに昆布を敷き、真鯛の切り身と葱を置き、清酒を注いで包み込んだ。
蒸気が上がってから、蒸せば仕上がりである。
キッチンタイマーを、二十分にセットした。

面倒なので、アルミホイルのまま、蒸しあがった真鯛を器に盛った。
テーブルで包みを解くと、ふっくらとした真鯛の切り身が姿を現した。
飲み始めて、三時間近くが経っていたので、次の料理を食べたい、絶好のタイミングだったようだ。
ベン君と雲南君は、一気に食べ始めた。
「好みで使って」と、柚子ポンを用意したが、二人とも使わなかった。
確かに、いい塩加減だった。
昆布と葱も、いい仕事をしていた。
酒蒸しを食べる間だけは、皆さん、口数が少なくなっていた。
威張ることはない。
鮮度の良い真鯛を、買えたからこその事である。

缶ビールを数本だけ空け、来られなかった仲間の一人が送ってくれた、山形の地酒を飲んだ。
当初、泊まる予定だった雲南君は、仕事の都合で七時半頃に帰った。
この時点で、清酒は八合ほど飲んでいた。
雲南君が五合、私は三合といった感じだろう。
別に我慢したわけではないが、ホスト役が酔っては、料理が作れない。
下戸のベン君と二人になったのを機に、酒はおつもりにした。
十一時まで、眠いのを我慢して、お喋りに付き合った。
一人暮らしの私にとって、一週間分以上のお喋りをした、飲み会の一日目だった。

   *****

写真
5月24日(金)の昼餉(もり蕎麦)と宝登山の花菱草



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かめきちさんへ

吾喰楽さん

こんにちは。

私は、男三人兄弟の末っ子です。
自営業で、母も仕事をしていました。
その関係で、子供の頃から、買物や炊事を手伝う破目に。
自ずと、末っ子に、お鉢が回って来たんですよ。
でも、嫌いではありません。

宝登山の蝋梅は奇麗ですね。
何故か、長瀞駅周辺には、漬物を扱う土産物屋が多いです。

2019/05/26 09:42:44

いいですねェ

かめきちさん

手料理で友人をもてなせるなんて!若いころから料理に興味があったのでしょうか?
宝登山には昔、蠟梅を見に行った記憶があります。帰りに買った「菊芋」の漬物が美味しかったです。

2019/05/26 07:56:57

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