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吾喰楽家の食卓

ホウレン草の思い出 

2019年01月15日 ナビトモブログ記事
テーマ:男の料理

若い頃、女子バレーボールの三屋裕子、中田久美、大林素子らが所属していた、某社を担当していた,
本社勤務の頃だから、今から四十年ほど前のことになる。
ある日、工場正門の並びにあった、豚カツ屋で昼餉を食べた。
昼餉には遅い時間だったからか、他に客は居なかった。
初めての店だから、無難なところで“豚カツ定食”を頼んだ。
豚カツの味は覚えていないが、揚げたてだから、それなりに美味しかったのだろう。
ところが、付いてきた、赤だしが忘れられない。

赤だしは美味しかったが、それ以上に忘れられないのが作り方である。
あらかじめ茹でておいたホウレン草を、お椀に入れ、熱々の赤だしを注ぎ、刻んだ葱を散らした。
それまで食べて来た味噌汁は、ホウレン草に限らず、具材を煮込んでから味噌を入れて仕上げていた。
この遣り方は、ホウレン草が煮えすぎることなく、出来立てを味わえるので良いと思った。
当時、自分で味噌汁を作ることがなかったので、役に立たつのは後年のことになる。
単身赴任してから、頻繁に作るようになった。
昨日、昼餉に作った味噌汁も、この作り方を踏襲している。

四十年も前のことを、思い出したのには訳がある。
前日、スープパスタへ入れたホウレン草に、火を入れすぎるという失敗をしたからだ。
勿論、赤だしの作り方が、全ての料理に当てはまる訳ではない。
里芋とイカの煮物のように、一緒に煮込んだ方が美味しい料理もある。
何れにせよ、四十年も前のことを思い出すとは、わが事ながら不思議に思う。
結局、生まれながらの食いしん坊かも知れない。
三、四歳の頃、初めて食べたタラコの味を覚えているのだから。

   *****

写真
1月14日(月)の昼餉(塩マスとホウレン草の味噌汁)と夕餉(ブリの塩焼と春野菜)



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