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<心に成功の炎を>96 

2018年07月27日 ナビトモブログ記事
テーマ:中村天風<心に成功の炎を>

 <訓言二十二> 人間を感情の動物と考えているかぎり 本当の人間としての価値の発揮もできなければ また真の幸福というものも味わうことはできない。

 学者も識者も 万物の霊長たる人間を何か感情の動物だというようなことを平気で言います。第一 人間を動物だなんていうのは失礼千万だ。動物なんてとんでもない。人間は零知的生物だ。
 だから 人間は感情の動物じゃない。それじゃどういったら本当の人間の価値を裏づける言葉になるかというと 人間とは感情を自由に統御しうる生物。だから 感情に負けて 感情に追いまわされている人間は 人間としての面汚しであるばかりでなく 人間としての資格を自ら冒涜してる人であり 同時に自ら人間としての権利を放棄した人だよ。それから同時にもう一つ 人間としての資格を自分から捨ててる人だ。
 本能や感覚をもととして生じてくるところの感情・情念を巧みに統御して人生に生きる者が 本当の万物の霊長たる人間。怒らなきゃならないから怒るんだ。悲しいことがあるから悲しむんだでは だめなんだ。悲しいことがあっても それを楽しみにふりかえる。苦しいことがあっても それを楽しみにふりかえる。腹がたつことがあっても それを楽しみにふりかえるというふうに おのれの心をスッ スッと変えていく。
 熟練した技師が精巧な機械を手足のように動かすように心を自由に動かす。そうあなた方もなりうるのだから そうならしめたいために 一生懸命に私はあなた方にその手段と方法とをお教えしている。と同時に 私の話を聞いているあなた方にできないはずはないんだから あなた方はそうならなきゃいけないということになるわけだね 三段論法的に言えば。
 だから 人間なら人間らしく生きなさい。本当の幸せというのは らしく生きさえすりゃいい。ところが あなた方は 万物の霊長であり 立派な淑女でありながら なかなかいざとなると 淑女らしく 人間らしく行きませんわね。長屋のおかみさんよりもまだ下品になっちまうこともおありじゃなかろうかと はなはだ失礼ながらこう申し上げても これは非常に軽率だとお叱りは受けずに済みやしないかと思う。それは顔でたいていわかります。

ー続くー



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