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<心に成功の炎を>81 

2018年07月10日 ナビトモブログ記事
テーマ:中村天風<心に成功の炎を>

 ただここで用心しなきゃならないのは自律神経は直接 大脳の支配を受けていないけれども 大脳の状態が非常に影響するんです。大脳が積極的な状態でもって働かされてりゃ この自律神経も積極的に働くけれども いわゆる心の持ち方が気弱になったり神経過敏になると この自律神経の働きがフーッと弱くなっちまう。
 この自律神経には ちょうど大きな会社に本店と支店があるように 自律神経の本店となるところが体の中の一ヶ所にあるんであります。それはみぞおちであります。これをソーラブレキサスと生理学は詠んでいますがね。そして 体の急所といわれるところが みんな神経のある支店のところなんです。
 もっと詳しく言えば 昔の鍼の先生やお灸の先生が使ってる灸穴ね 経穴ともいいます。あれが神経の分配されている場所なんです。医者のほうじゃ ヘッド氏過敏帯といいます。あのヘッド氏過敏帯と 昔の鍼医の使った鍼のツボと それからお灸をすえる経穴がみんな同じです。
 私はね ドイツであのヘッド氏過敏帯を研究した。それだけじゃなくして おなじ意味じゃないかと思って お灸も鍼も研究したんです。それで西洋医学も支那(中国)の医学も同じだってことを発見したんです。
 だから 急所というものに大きな打撃を与えリャ 自律神経の働きがとまってしまうから 必ず死ぬでしょう。ちょうど ゼンマイで回ってる時計を落っことして ゼンマイが外れちまうと その時計はだめになるね。あれと同じなんだ。
 要するに 非常に鋭敏な反射作用をもっているんだから 昨日も言ったとおり 神経反射作用の調節をおこなって しょっちゅう自分の神経がいたぶられるのを防がなきゃいけないんだよ。
 現に あのクンバハカをやると 急所に大きな打撃を与えられてもどうもないでしょうが。クンバハカをやらない間は ああっ ちょいと待て ということになっちまうんだ。当身をグッと当てられても クンバハカをやっていれば グッときた当て身がこたえませんよ。それというのは結局 自律神経の分裂がこないんです。
 クンバハカも 今こうした話を聞くというと よりいっそうありがたみがわかるだろうと 私は思うんだがね。
 なかんずく 真人生に生きようと心がけている者がとくに注意して知っておかなきゃならないことは この神経と肉体との相互関係 いわゆる命の全体に対しての神経と肉体との関係は 理論の上では別々に区別して論じていますけれど 厳粛に言うと これは理論の便宜上で分けてるだけで 肉体と精神というものは別に分けられないんです。ただ 働きのうえで分けてるだけなんです。だから 心と体とはけっして区別しちゃいけないものなんです。理論のうえじゃ別々に分けてあるけれども 真実においては一つのものなんだ。
 それをあなた方 心と体を別々に置いちまって そして別々に考えるもんだから 心を粗末にして 肉体だけを考える。だから 今まで知らなかったために健康や運命をより悪くしてたわけだね。

 さあそこで いよいよ本当におもしろい話になるぞ。

―続くー



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