メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

シニアの放課後

<心に成功の炎を>35 

2018年05月17日 ナビトモブログ記事
テーマ:中村天風<心に成功の炎を>

 前までの話では ただわかりやすい言葉で あなた方に理解づけただけで 本当のことをいうと 自分は肉体でもない 心でもないという心持ちが 信念にならなきゃいけないんです。
 ただ理屈で そうかなあとわからせられたから そう考えるほうが 考えないよりも はるかに価値は高いと思うが その気持が信念にならないと ぐらつくおそれがあるんです。
 何でもないときに <なるほど そう言われてみりゃ そうかもしれない。真理はそこにあったかなあ いままで気がつかなかったなあ>と思う。自分じゃないものを自分だと思い違いしたところに 神経過敏になったり あるいは気が弱くなったりした原因があるんだなというふうに理解がいきます。
 そこで天風会で行っている修練会にでも参加すれば よりいっそう我が身だとか肉体というものの状態がわかってくるから そらまあ理解がいっそう深くなるけれども いかに理解が深くなっても その理解を信念かさせなきゃだめなんです。わかり方がまたピンボケになるおそれなきにしもあらずなんです。
 そこで これを信念化するにはどうしても 今日これから聞くであろうような 心に関するいろいろのいきさつというものを 正しく もっと奥行き深くわからなきゃいけない。 
 なぜかというと 信念というものが本当に発生してこないと 心がただもうメチャメチャな姿で暴れだすからなんです。
 だから 人間の心というものを縦から横から詳しく説明して よりいっそう 真理に即した自己統御 言いかえれば心身統一というものを正当にする実際的なご参考にしてあげようと こう思ってこれからお話しするんです。
 人間の心の中の前人未到の分野を 少なくとも私は切り開きつつあるんだという気持ちでお話していきますから 受けとるあなた方のほうも 理屈なしに 無邪気な気持で受け取りなさいよ。

          *

 さあそこで 心です。
 一口に心といっても その働きの上から見ると 大まかに区別しても二色ある。 
 一つは 肉体に属している心 それからもう一つのほうは 精神生命に属している心。
 だから 心 心といっても 何かに思うにつけても 考えるにつけても このどっちかしらの心が 心を動かす意識領域にでて そして我々にいろんなことを考えさせたり 思わせているんです。
 たった一色の心だけが あなた方の思い方や考え方を決定してるんじゃない。一色の心だけで思ったり 考えたりするんなら 人間 何にも心というものに苦労しないで 穏やかに心をうまく支配 統御していくことができるんだけど そうじゃない。<心こそ心迷わす心なれ 心に心 心許すな>というような歌を 思わず感心するような気分にさえならざるを得なくなるのです。
 さあそこで 肉体に属している心 精神生命に属している心というのはどういう心かというと これまた詳しく 細かく分けていくと 肉体のほうが心が三つ 精神のほうが心が二つある。
 肉体のほうの心の三つというのは 第一が物質心 第二が植物心 第三が本能心
 精神生命のほうの二つというのは 第一が理性心 第二が霊性心

―続く―



拍手する


コメントをするにはログインが必要です

PR





上部へ