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平成の虚無僧一路の日記

狂言 「楽阿弥」  再考  

2018年05月07日 外部ブログ記事
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以前にも書いたが、狂言に『楽阿弥』というのがある。いずれ、私のリサイタルで演じたいと思っている。そのDVDを入手したが、ごく一部のみの「素謡」と「素踊」だった。衣装とか、小道具が登場せず、がっかり。さて『楽阿弥』の内容は、「その昔、楽阿弥という たいそう尺八狂いの男がいて、時と所をかまわず、尺八を吹くものだから、村人に嫌われて、殺されてしまった」という話。狂言だが、楽阿弥の霊が現れて、旅の僧に最期の様子を語るという「夢幻能」の形式になっている。能の様式の一つ「夢幻能」の形であることから、狂言の中で最も古く「南北朝頃の作か」と言われているが、いろいろ疑問点がある。「大尺八、小尺八、四笛、半笛」が登場するのだ。旅の僧が、懐から取り出して吹く尺八を、「僧正」に引っ掛けて「双調切り」と言っている。「双調」は音程の和名でG(ソ)を基音とする尺八のこと。その長さは1尺2〜3寸前後。(管の太さで異なる)。袖にはいるサイズだ。楽阿弥は「双調切を われが吹くと かしましい(うるさい)ので」と、「大尺八」を取り出して吹く。幕末の1820年に出された『狂言不審紙』という解説本には「大尺八は2尺5寸、小尺八1尺2寸、これ半笛という」とある。長さが半分になれば1オクターブ高くなることが理解されていたのだ。しかし、2尺5寸の尺八が室町時代に存在していたとは思えないのだ。史料や実物が現存していない。室町時代の尺八は1尺1寸ほどの「一節切り(ひとよぎり」だった。江戸時代になって1尺8寸が標準となり、一節切りを「小尺八」、1尺8寸を「大尺八」と区別したのではないかと思うのだが、『狂言不審紙』の作者は何を根拠に「大尺八を2尺5寸」としたのだろうか。謎なのである。

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