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<心に成功の炎を>12 

2018年04月20日 ナビトモブログ記事
テーマ:中村天風<心に成功の炎を>

<積極>の篇 

 第二章 絶対積極

 いよいよ 感情を統御して心を積極的に生かす その実行方法についてお話します。
 今日から聞かれるすべてを真剣に実行してごらん。半年たたない間にどれだけ大きな変化が自分の生命にくるか 私がたいこ判をおして保証しておきますから。ただし 実行に情熱が燃えなきゃだめですよ。
 きのう聞かれたとおり 人間が一生を通じて運命的に あるいは健康的に 生きがいのある人生に生きたければ 何をおいても一番の先決問題は 心の態度を積極的にするということ これはもう峻厳まことに侵すべからず絶対の真理なんです。
 ところが幸か不幸か 物質文化のみが発達している現代の人間は その世相に 知らず知らず心が巻き込まれるともなく巻きこまれてしまっている。それがために 人生というものは物質至上主義で解決ができるように 考え違いしちゃった。心というものは いつしかないがしろにされて ただ一にも二にも物質というものが人生を解決するというふうに考えてしまったんです。
 たとえば 体を悪くした。その健康を回復しようとするような場合にでも 薬を飲むとか 食養生をするとか あるいは運動法をやるとか あるいはその他の健康法をやるとかいうようなことだけやっていれば 健康は回復すると こういうふうに現代の人はもう十人が十人 思いこんでますぜ。専門の医者ですら やっぱり心よりも体のほうを大事だと思っている。
 しかも たとえば仮に いい薬を飲んだ 理想的な食養生をした また 本当に体のためにいいよというような方法をやってみても 心が積極的にならない場合においては その効果というものはどれだけ減殺されるかわからないんです。
 この間 名古屋の人でした。鴨居にぶら下がりながら 懸垂運動を毎日50回ずつすると 体のために非常にいいから おまえもしろよとある人に勧められて 5人ほどでやったらしい。やったけれども どうも思うように その効果が上がらないというんだね。これはひとつ天風先生に聞いてみようてんで
 <先生ね 懸垂運動が非常にいいっていうんで やりだしたんですけれど いっこうに効き目がないんですよ>というからね
 <そうかい>
 前にずらりと五人並んでましたがね みんなこれはニ十歳代から三十歳代ぐらいの人間。
 <あれかね 君たちは非常に快くそれをやっているか。それとも義務的にやってるかい>
 <義務どころか 嫌ですよ 毎日毎日やるのは。嫌だけれども やらなきゃいけないっていうから とにかく五十回やってるんだけれど もうね とんだこと覚えちゃったと思って こんなことはやらなきゃいいと思っているが みんながやるもんだから、、、>と
 また別の人が
 <やらないわけにいかないから やってるんだけども まあほんとにあんなつらいこと どこから聞いてきやがったんだと思って 実は困ってるんです>というんで
 <それじゃあ やらないほうがいいだろう>と答えましたよ。
 それは何の役にも立ちゃしません。結局 心の態度は 家を建てるときの土台と同じなんですから。心の態度が少しでも消極的になったらば どんなに合理的で立派な方法であろうとも 完全な効果はそこにこないんであります

     *

ー続くー



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