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吾喰楽家の食卓

蕎麦屋との別れ 

2017年11月26日 ナビトモブログ記事
テーマ:生活

隼町に好きな蕎麦屋がある。
二人掛けのテーブルが三つ、四人掛けが一つだから、十人が定員の小さな店だ。
ところが、絶対に相席をさせないから、最少だと四人で満席になる。
蕎麦が美味しいだけでなく、徹底した気配りの店なので、気に入っている。
昨年だったと思うが、しばらく、店を閉めていた。
夫婦と思しき二人で遣っている店だから、何方かが病気をしたのかも知れない。

店を再開してからは、昼の部の開店時間が十五分遅くなり、午前十一時四十五分になった。開演が早い歌舞伎だと間に合わないが、落語のときは利用していた。
一昨日の“五代目圓楽一門会”の日、昼餉は、ここの蕎麦に決めていた。
国立劇場の楽屋入口前にある、伝統芸能情報館で時間を調整し、開店五分前に蕎麦屋へ着くようにした。
先を歩く三人組の男性が、店の前で立ち止まり、再び歩き始めた。
嫌な予感がした。
店に着くと、事情が判明した。
「都合により臨時休業いたします」と、張り紙があった。

秩父にも、お気に入りの蕎麦屋がある。
定員二十人の店で、店主夫婦と息子夫婦の四人で遣っている。
スタッフ一人当たりの客数は五人で、隼町と同じである。
ところが、四人と二人の差は大きい。
四人いれば、一人が風邪を引いても、三人で対応することは可能だ。
一人では、難しい。
もっとも、現役時代の職場の近くに、一人で遣っている蕎麦屋がある。
店は、一人でも大丈夫な造作になっている。
品揃えだって、簡単なものばかりだ。

他の蕎麦屋も考えたが、近くの中華料理店へ行った。
平日限定の日替わりランチ、五目あんかけ焼きそばセットを頼んだ。
ミニ麻婆丼が付いていて、ボリュームがある。
食べながら、蕎麦屋のことを考えた。
秩父の蕎麦屋は、農繁期の九月と十月に、店を閉める。
営業期間でも、金、土、日しか、店を開けない。
それは、それで良い。
飲食店は、臨時休業がタブーなのである。
腹は立っていないが、今後、隼町の蕎麦屋へ行かないことにした。
男女の仲だって、好きでも、別れなければいけないことがある。

   *****

写真
11月24日(金)の昼餉



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純米酒さんへ

吾喰楽さん

初めまして。
コメント、有り難う御座います。

この日、池袋で寿司を食べようかとも思いました。
それを止めて、隼町へ行ったのですが、時間的に戻るわけにもいきません。
残念でした。

男女の仲に例えたのは、無理があるかも知れませんが。

2017/11/27 16:01:55

言いえて…。

純米酒さん

「男女の仲だって、好きでも、別れなければいけないことがある。」これって微妙ですね。

2017/11/27 07:56:10

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