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老いてなお

小諸なる………… 

2017年01月30日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

冬が来て、雪が降ると思い出すのが、
高校生時代に覚えた島崎藤村の「千曲川旅情の詩」。

この歳になっても思わず口ずさむ。

高校へ通う道は砂利道、
雪をかぶった赤城山を背に電車の駅へ向かいながら
振り返るとその雪に朝日がキラキラと輝き眩しい。

そして「しろがねの衾(ふすま)の岡邊  
日に溶けて淡雪流る」と表現できるのが………..

「小諸なる古城のほとり  
雲白く遊子(いうし)悲しむ       
  
緑なす繁蔞(はこべ)は萌えず  
若草も藉くによしなし           
     
しろがねの衾(ふすま)の岡邊  
日に溶けて淡雪流る」 

この詩との巡り合いは、
藤村の「夜明け前」「破戒」を読んだこと、

また、戦災で田舎へ疎開しなければ
   
  このような情景にはめぐり合えなかったし、
    
この詩にもこれほど興味を持つことはなかったと思います。

年のせいか最近は、
   この詩の一節を口ずさむことが多くなりました。
    
「昨日またかくてありけり 
     今日もまたかくてありなむ
      
この命なにを齷齪(あくせく) 
     明日をのみ思ひわづらふ」   

             
 おまけ
 春なお浅い小諸城跡から眺めた風景をうたったもの。
 本来は「小諸なる古城のほとり」という題だそうです。

「千曲川旅情のうた」という詩は

「昨日またかくてありけり
      今日もまたかくてありなむ……」

    という別の詩であった。

最近は、この二つを合わせて
   「千曲川旅情の詩」の一・二としているようです。


写真は「懐古園」
    は白鶴城や酔月城とも呼ばれた小諸城の跡



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私の

asi asiさん

苦しい言い訳............
としワンさんと違い音楽は好きですが楽器はダメ、ギターに憧れ始めたが音符はわからず指は動かず諦めました。

早い話が「才能がない」の一言です。

でも音楽は大〜〜〜〜い好きで、もっぱら聴くことに専念することにしてます。

2017/01/31 09:27:17

「小諸なる古城のほとり」

としワンさん

私がこのこの詩に初めて触れたのは、貴兄のように「藤村」がきっかけではなく、高校の国語の授業だった記憶があります。
私はそれほど多くの文学作品に触れてきたことはありませんが、この詩の素晴らしい響きが偉く心に残っています。またいつか気持に余裕ができれば、これを含めていくつかの作品を読んでみたいと思いますが、今のところまだ・・というのは、苦しい言い訳です。

2017/01/31 01:22:59

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