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「大黒さんのきれい好き」 

2016年10月20日 ナビトモブログ記事
テーマ:俳句ポスト投稿

 俳句集団「宇宙(そら)」は、2015年9月29日、津軽の地に誕生した。

 今のネット社会を踏まえ、俳句作りの研鑽、活躍の場は、専ら「俳句ポスト365」への投稿による。

 「俳句ポスト365」は、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイトである。その選者は、TBSで木曜日放送のプレバトでお馴染みの、当代超一流の俳人、夏井いつき先生だ。

 日本全国広しと言えども、俳句作りの学びの場として、「俳句ポスト365」→夏井いつき先生→プレバト→「俳句ポスト365」→夏井いつき先生→プレバトといった、言わば循環学校に勝るものはない。

 津軽わさおのこれまでの人生による経験則が、そう言わしめる。だから、俳句集団「宇宙(そら)」は、「俳句ポスト365」への投稿によって、日本全国を視野に入れつつ、挑戦しているつもりである。


 「俳句ポスト365」においては、各回の月曜日から金曜日までのすべてが勉強になる。そのうちでも、とりわけ金曜日発表の天の俳句1句、地の俳句10句及び夏井いつき先生の講評が大変重要だ。その中から、自分の俳句作りとの関連で、何を学ぶか。

 「俳句ポスト365」の第153回 2016年8月4日週の兼題は、「胡麻」である。兼題の説明に曰く。

胡麻(秋の季語)「ごま」。ゴマ科の一年生作物。晩夏に花を咲かせた後、9月頃に実が熟し、やがてはじけて中の種子を飛ばす。食用には実がはじける前に刈り採り、束ねて干してから、樽の内側などで叩いてはじけ出た種子を採る。

 津軽わさおは、「胡麻」で改めて、俳句の作り方における、「時間経過を含む季語の使い方」を学んだ。


 何事も勉強の意味で、地の俳句10句中の1句及夏井いつき先生の講評を以下に掲げる。

 胡麻は実に大黒さんのきれい好き   地選  直木 葉子   

 「藤は実に」なんて季語もありますが、「胡麻は実に」という時間経過を含む季語の使い方はなかなか難しいのです。でも、この句はさりげなく巧いですね。

  「胡麻は実に」なる頃を迎えたよ、この寺の「大黒さん」はいつも通りの「きれい好き」。庫裏、本堂、境内の隅々まで実に丁寧に掃ききよめておられる。

  「胡麻」は、僧職の皆さんにとって元々なじみ深い食物。精進料理に欠かせないものでもあります。「大黒さん」の育てる「胡麻」は、今年もたくさんの実を付けているのでしょうね。


 以上に関する津軽わさおの勉強したところを以下に掲げる。

 夏井いつき先生の講評中に、「藤は実に」なんて季語もあり、の表現がある。しかし、角川俳句大歳時記を見ると、「藤」は、春の季語としてあるが、「藤は実に」という季語は、載っかっていない。

 そこで、自分なりに、「藤は実に」なんて季語の使い方もあり、と理解することにした。

 つまり、時間経過を含む季語の使い方であり、「藤は実に」は「藤は実に」なる頃を迎えたよ、「胡麻は実に」は「胡麻は実に」なる頃を迎えたよ、という意味である。したがって、「蓮は実に」は「蓮は実に」なる頃を迎えたよ、である。

 掲句は、「胡麻は実に」=「胡麻は実に」なる頃を迎えたよ、とセットし、続けて、「大黒さんのきれい好き」=この寺の「大黒さん」はいつもどおりの「きれい好き」、と来る。この流れというか、取り合わせというか、実に素晴らしい。

 掲句中の「大黒」は、僧侶の妻の通称である。で、「胡麻」→仏教との関連→僧侶→精進料理との関連、までは想像できるが、「大黒さん」は、ましてや「大黒さんのきれい好き」は、とてもとても思い付かない。

 改めて思うに、優れた俳人は、凄いんだね。



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