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「隧道へひとり遅るる」   

2016年10月13日 ナビトモブログ記事
テーマ:俳句ポスト投稿

 俳句集団「宇宙(そら)」は、2015年9月29日、津軽の地に誕生した。

 今のネット社会を踏まえ、俳句作りの研鑽、活躍の場は、専ら「俳句ポスト365」への投稿による。

 「俳句ポスト365」は、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイトである。その選者は、TBSで木曜日放送のプレバトでお馴染みの、当代超一流の俳人、夏井いつき先生だ。

 日本全国広しと言えども、俳句作りの学びの場として、「俳句ポスト365」→夏井いつき先生→プレバト→「俳句ポスト365」→夏井いつき先生→プレバトといった、言わば循環学校に勝るものはない。

 津軽わさおのこれまでの人生による経験則が、そう言わしめる。だから、俳句集団「宇宙(そら)」は、「俳句ポスト365」への投稿によって、日本全国を視野に入れつつ、挑戦しているつもりである。


  「俳句ポスト365」においては、各回の月曜日から金曜日までのすべてが勉強になる。そのうちでも、とりわけ金曜日発表の天の俳句1句、地の俳句9句及び夏井いつき先生の講評が大変重要だ。その中から、自分の俳句作りとの関連で、何を学ぶか。

  「俳句ポスト365」の第154回 2016年8月18日週の兼題は、「秋薊(あきあざみ)」である。兼題の説明に曰く。

秋薊(秋の季語)「あきあざみ」。キク科の多年草である薊には多くの種類があり、そのうち「山薊」「南部薊」「真薊」など、秋に花をつけるものの総称をいう。単に「薊」と言った場合は春の季語となる。

 津軽わさおは、今回の「秋薊」で、俳句の作り方における「発想のオリジナリティと描写のリアリティ」について学ぶことができた。


 何事も勉強の意味で、「秋薊」に係る地の俳句8句中の1句及び選者の夏井いつき先生の講評を以下に掲げる。

 隧道へひとり遅るる秋薊   地選  とおと

 地味な一句ですが、光景がありありと立ち上がってきます。

 ぽっかりと暗い「隧道へ」と進んでいく仲間たち。「秋薊」の美しさに立ち止まっている人物。

  「隧道へひとり遅るる」というささやかな時間の描写が巧いですね。「ひとり」遅れて「隧道へ」と歩き出す人物から、「秋薊」へと焦点を移す映像=語順も効果的です。


 以上に関する津軽わさおの勉強したところを以下に掲げる。

 常常夏井いつき先生がおっしゃるには、俳句は、「発想のオリジナリティと描写のリアリティ」に優れ、「上質な詩になっている」、ということが大事だ。

 これを掲句に当てはめるに、「隧道へ向かう一行」と「秋薊」との取り合わせが「発想のオリジナリティ」に優れ、「隧道へ向かう一行」→「ひとり遅るる」・「秋薊」→「ひとり」遅れて「隧道へ」と歩き出す→残る「秋薊」、の流れが「描写のリアリティ」に優れているということだろう。

 優れた俳句の創り手は、おそらく、一句に表現する前に、ストーリーと映像を確立しているのだろう。

 しかも、そのために長い時間をかけることなく、瞬時にそれを実行できるのかもしれない。

 どうすればそういうことができるようになるのか。持って生まれた才能がある人は別として、そうでない人は、あれこれ試行錯誤を繰り返しながら、鍛錬を積んでいくしかない。

 そして、ふと思うのは、掲句の作者は、始めから「発想のオリジナリティと描写のリアリティ」をテーマとしたのだ。ここが大事なポイントだ、と思う次第である。



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