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「揺らして奥にいる何か」 

2016年10月14日 ナビトモブログ記事
テーマ:俳句ポスト投稿

 俳句集団「宇宙(そら)」は、2015年9月29日、津軽の地に誕生した。

 今のネット社会を踏まえ、俳句作りの研鑽、活躍の場は、専ら「俳句ポスト365」への投稿による。

 「俳句ポスト365」は、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイトである。その選者は、TBSで木曜日放送のプレバトでお馴染みの、当代超一流の俳人、夏井いつき先生だ。

 日本全国広しと言えども、俳句作りの学びの場として、「俳句ポスト365」→夏井いつき先生→プレバト→「俳句ポスト365」→夏井いつき先生→プレバトといった、言わば循環学校に勝るものはない。

 津軽わさおのこれまでの人生による経験則が、そう言わしめる。だから、俳句集団「宇宙(そら)」は、「俳句ポスト365」への投稿によって、日本全国を視野に入れつつ、挑戦しているつもりである。


  「俳句ポスト365」においては、各回の月曜日から金曜日までのすべてが勉強になる。そのうちでも、とりわけ金曜日発表の天の俳句1句、地の俳句9句及び夏井いつき先生の講評が大変重要だ。その中から、自分の俳句作りとの関連で、何を学ぶか。

  「俳句ポスト365」の第154回 2016年8月18日週の兼題は、「秋薊(あきあざみ)」である。兼題の説明に曰く。

秋薊(秋の季語)「あきあざみ」。キク科の多年草である薊には多くの種類があり、そのうち「山薊」「南部薊」「真薊」など、秋に花をつけるものの総称をいう。単に「薊」と言った場合は春の季語となる。

 津軽わさおは、今回の「秋薊」で、俳句の作り方における「言葉の持つイメージ」について学ぶことができた。


 何事も勉強の意味で、「秋薊」に係る地の俳句8句中の1句及び選者の夏井いつき先生の講評を以下に掲げる。

 鬼あざみ揺らして奥にいる何か    地選   とりとり

 こちらは「鬼あざみ」ならではの一句。猛々しい棘だらけの「鬼あざみ」が風ではない揺れ方をしているのでしょう。

 その「奥」に一体「何が」いるのか。読者の視線も、じーっと「鬼あざみ」にそそがれます。「鬼」の一字が、さらなる妄想とかき立てる一句です。


 以上に関する津軽わさおの勉強したところを以下に掲げる。

 常常夏井いつき先生がおっしゃるには、俳句は、「発想のオリジナリティと描写のリアリティ」に優れ、「上質な詩になっている」、ということが大事だ。

 掲句は、まずもって「発想のオリジナリティ」に長けている一句だろう。

 「鬼薊」とは、goo国語辞書に曰く。

1 キク科の多年草。日本特産で、本州の山中に自生。高さ0.5〜1メートル。全体に毛が多い。葉は基部が広く、縁に長いとげがある。6〜9月ごろ、粘りけのある紫色の頭状花をつける。
2 一般に、夏から秋に大形のたくましい花を開くアザミ。《季 秋》

 次に、「鬼」とは、デジタル大辞泉に曰く。

1 死者の霊魂。亡霊。「鬼哭(きこく)・鬼神/幽鬼」2 死者。あの世。「鬼籍・鬼録」3 この世のものとも思われない恐るべき存在。化け物。「鬼気・鬼道/悪鬼・疫鬼・餓鬼・邪鬼・吸血鬼」

 これらの「鬼薊」及び「鬼」の「言葉の持つイメージ」を前提とし、掲句の作者は、「鬼あざみ」「揺らして」「奥にいる」「何か」と、表現する。

 しかも、「鬼薊」ではなく、「鬼あざみ」とし、「鬼」を強調しているのが上手いと思う。

 それに続いて、「揺らして」「奥にいる」「何か」、と表現されると、読者は、怖いイメージを基礎としつつ、勝手に、想像をふくらませるばかりである。

 そして、ふと思うのは、掲句の作者は、始めから「鬼薊」及び「鬼」の「言葉の持つイメージ」をテーマとしたのだ。ここが大事なポイントだ、と思う次第である。



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