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2016年10月02日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し





かれは年をとっていた。メキシコ湾流に小舟を浮べ、ひとりで魚をとって日をおくっていたが、一匹も釣れない日が八十四日もつづいた。
 
野島が初めて杉子に会ったのは帝劇の二階の正面の廊下だった。野島は脚本家をもってひそかに任じてはいたが、芝居を見る事はまれだった。
 
台所でスパゲティ―をゆでているときに、電話がかかってきた。僕はFM放送にあわせてロッシーニの「泥棒かささぎ」の序曲を口笛で吹いていた。スパゲッティ―をゆでるにはまずうってつけの音楽だった。
 
トルコ料理店でのアルバイトを終えて家に戻ると、部屋の中が空っぽになっていた。もぬけの殻だった。テレビも洗濯機も冷蔵庫も、蛍光灯もカーテンも玄関マットも、あらゆるものが消えている。
 
時刻はもう遅く、カフェの客たちはすでに姿を消していた。残っているのは電灯の光が葉群に遮られた場所にいる老人だけだった。
 
ブログも毎日更新していると手詰まりの日もある。ふと、最近読んだ小説の冒頭だけを書き並べてみた。有名な小説家の文でも、初めの数行は何となくぎこちない文に思えるから不思議だ。しかし、そこから始まる物語の展開はだれも想像がつかない。だから面白いのだと思う。ブログの文章も書き出しがすらっといくときと、そうでない時がある。今日は何を書こうかと考えているときはダメで、いつの間にか書き始めているときがいい。書いているうちに最後の言葉が浮かんでくる。そしてそこへたどり着くと躊躇なく書き終わるのがいい。しかし、小説は難しい。書いているうちに結末はこうしようと思っていても、書き進んでいるうちに、思いもよらぬ方向に進むことがある。そうすると、考えていた結末はまた次の作品に使おうと思ったりする。文章を書くのはとても面白い。
 
 
 

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