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たかが一人、されど一人
読後感「上海時代 上・中・下」松本重治著
2016年08月02日
テーマ:テーマ無し
最初にこの本に巡り合ったのは数週間前の国会図書館、何かのきっかけで上巻を50ページくらい(殆どが「まえがき」に当たる)読んだ。それですっかり引き込まれてしまい、帰宅してアマゾンから上中下巻3冊を購入して読んでみた。正に目から鱗のことばかり。読書歴の中で有数の名著かもしれぬ。私は「先の大戦」と意味も分からず軽く使うが、物心ついた時にはその大戦も終戦だったので、実のところ何のためにした戦争か、どうして戦争になったのかなんてことは何も知ってはいない。特に、先の大戦は日本軍の真珠湾攻撃をもって華々しく幕が上がったような錯覚もある。日米開戦の原因はアメリカによる経済封鎖に堪忍袋の緒が切れた、と単純に考えていた。がしかし、やくざの出入りでもあるまいに、占領もできないことを知りながら何故はるばる太平洋を越えてまで、アメリカに殴りこんだかを不思議に思わなかったのだからお目出度い。戦争は究極の外交交渉とはよく聞くことだ。日本の外交姿勢は明治維新以降ずーっと欧米を先進国として尊敬し、手本とすべく務めてきていた筈である。いくらドイツやイタリアと同盟を結んでも、その他のほぼ全世界を敵に回したのだから、愚の骨頂、馬鹿の極みだが、本書は国を挙げてそこに突っ込んだ原因をある程度教えてくれたような気がする。非常に大胆に言ってしまうと「日本は欧米先進諸国に学び、アジアの近隣諸国に対して欧米先進諸国のように振る舞うことを欲して、それを米英ソなどに妨害されたことが最大の原因となったようだ。しかも日本人心理の底流に、数百年の長きに亘って、やはり師と仰いできた支那に対する忸怩たる思いが複雑に交錯していたに違いない。」故に、近隣諸国を植民地化していく過程で、欧米諸国のように完全な功利主義を取ることが出来なかった。功利主義と書けばいかにも柔らかいが、アメリカや英国のオーストラリアのように、原住民を皆殺しにして土地をそっくり自分のものとするなんてことは出来なかったし、支那大陸に割拠した部族の親分集も、様々縁故があったので日本人には出来る筈がないと思っていた。結果的にはこれが日本の悲劇の原因だろう。著者は職業ジャーナリスト、現在の共同や時事のようなニュース配信会社「聯合(後に同盟となる)通信社」の記者で1932年末から1938年末の6年間を上海支社に勤務した。その間の思い出を、戦後になってから記憶を辿って書き連ねたものである。彼は多分薩摩藩士族の流れをくむ名家の出身で、一高東大卒業後20代後半までは米欧の大学に学んでいる。その頃からジャーナリストを志し、帰国後聯合通信に入社することになるが、その前に重要な経歴がある。これが私の興味を大いに誘った原因であるが、1929年に京都で開催された第3回「太平洋会議」から5か6回目まで日本代表として参加したのである。「太平洋会議」も初めて知ったのであるが、これが果たした役割の感想を書くだけでも膨大になる。一言だけ言えば、現在のダボス会議も及ばない充実した世界平和への研究会(The Institute of Pacific Relations)だったようだ。1925年から始まり第13回の1957年まで続いたが日本が参加したのは1936年の第6回まで。因みに戦後日米交渉の立役者のように祭り上げられている白洲次郎氏は、著者から見るとこの会のボーイさん程度だったらしい。兎に角、何故日本が戦争になだれ込み、大敗を喫して、尚且つ国体を維持しているのか。wikiでは本書のことを著者の自己弁護とやや酷評しているが、先の大戦が1920年代から延々と連なる日本外交の終着点であったことを窺い知ると同時に、最近の近隣外交を含め諸々考えさせられた。
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