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秋刀魚の味 

2016年05月02日 ナビトモブログ記事
テーマ:ドラマ

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日の映画紹介は「秋刀魚の味」。
BSプレミアムで2016年5月2日(月)13:00〜放送。
以前、紹介しているので再掲です。

小津監督はこの作品を発表した1962年(昭和37年)の
翌年の1963年(昭和38年)12月12日、
60歳の誕生日に亡くなったため、
この作品が監督の遺作となりました。

”秋刀魚”と言えば、
佐藤春夫の「秋刀魚の歌」を思い出します。
”あわれ秋風よ、情けあらば伝えてよ、
――男ありて、ひとり秋刀魚を食らいて涙を流す。
 (中略) さんま、さんま、さんま苦いかしょっぱいか”。
本作はこの詩のイメージ通りの映画でした。

キャッチコピーは
”老人の孤独を浮き彫りにした、小津監督の遺作”。

平山周平(笠智衆)の事務所に同級生だった
河合(中村伸郎)が訪ねて来て、
平山の娘路子(岩下志麻)の縁談話を持ってくる。

だが、平山は妻亡き後、
路子に家事一切を任せているため、
なかなか結婚させる気になれない。
まだ早いと気乗りしない返事をする。

周平は娘の路子と次男和夫(三上真一郎)の3人暮らしで
長男の幸一(佐田啓二)は妻秋子(岡田茉莉子)と
共に団地住まいをしていた。

そんな中、周平達は恩師の漢文教師だった、
通称ひょうたん先生(東野英治郎)へ記念品代を贈る。

ひょうたん先生はお礼にと河合等を料理屋へ誘う。
ひょうたん先生は
”あんたは幸せだ、私は寂しい、
娘を便利に使って結局嫁に行きそびれ”とこぼす。
それを聞き河合は
”お前もひょうたんになるぞ。路子を早く嫁にやれ”と
忠告する。

小津映画独特のローアングルから撮影と、
画面中央の人物の視線は真っすぐ、観客を見て
話す言葉は優しいですね。

例えば、嫁ぐことになった路子の花嫁姿に周平は
”うーん、綺麗だ。しっかりおやり、幸せにな”と
言葉をかける。
”女の子はつまらんな。育て甲斐がない。
結局人生は一人ぼっちだ。
でも、ひょうたんにならないで済んだ”とつぶやく。
そしてひとりで飲みながら軍艦マーチを聴く周平。

”しっかりおやり、幸せにな”のしみじみとした言葉に
年老いた周平の姿は自分が重なり、泣けますね。
家族と育ち、家族を持って、ん〜、最後は独りか…。
金持ちも貧乏人も同じように迎える、これが人生だ!

蛇足。
”秋刀魚の味”で身は勿論、美味しいですけど
はらわたのあの独特の苦みも味わい難い旨さですね。
秋刀魚を食べる時はいつも、この映画を思い出します。



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さんまはさんまでも

yinanさん

山すみれさん、今晩は〜!

秋刀魚から明石家さんまを
連想されましたか、さすがです。

さんまさんも、はや60歳ですが、話術の上手さは
お笑いタレントの中でも、ピカイチですね。

2016/05/03 18:44:31

さんま

山すみれさん



人気絶頂の

さんま さん

想ってます^^♪

2016/05/03 08:32:07

いつかは

yinanさん

asi asiさん、今晩は〜!

おっしゃるとおりです。
ラストシーンで、一人で座っている
笠智衆の後ろ姿を見ると、しみじみと
彼の寂しさが伝わって来ました。

いつかは、皆、一人になるのは分かっていても、
知らない振りで、生きています。

2016/05/02 20:41:22

しみじみと

asi asiさん

年をとったせいか、以前見たときの感じよりしみじみと心に残りました。

2016/05/02 16:05:09

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