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私家版・日豪の比較文化人類学 〜群れから抜け出した羊が見たもの〜

2−8 人に優しい街と車社会 

2010年12月09日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

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<b>住所が分かれば必ず行ける</b><br />
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 住む家探しはどのようにしたかと言うと、まず不動産屋さんで賃貸物件のリストをもらい、記載されている住所を地図で確認して見る順を効率よく決め、車で向かいます。前述のように対象の家だけでなく、周りの環境や商店街までの距離などかなりの観察力を発揮して見て回るのです。<br />
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<img src="http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/9a/60/shigemi_akamatsu/folder/760162/img_760162_33707156_0?1291873246" alt="イメージ 1" class="popup_img_370_277 clearFix alignRight"> ブリスベンなど大都会では困難なこともありますが、サンシャイン・コーストでは目的地の住所・番地がわかれば必ず着けるようになっていて、私たちの家探しも困ることはほとんどありませんでした。どのようになっているかと言うと、車が通ることが出来る道路には全て「○○ストリート」などと名前が付いていて交差点の要所々々にその表示があります。そして、家々の郵便受けなど外から見える所には必ず番地が出ていて、道路の片方が奇数で反対側が偶数となっているのです。まず地図を見ながら正しい道路に入って、順に番地を見ながら進めば目的の家にたどり着く訳です。ただ、各家に日本のような表札はないので住んでいる人の名前は分かりません。<br />
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 日本で住所だけを頼りにその家に着くには、通りすがりの人に聞いたり広い地域を足を棒にして歩いたりしないと出来ませんね。また、表札はあってもその家が何番地なのか分かりませんから同姓の家が数軒あればお手上げです。困ったシステムです。<br />
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<b>守られる「ノー・ジャンク・メール」</b><br />
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 郵便受けと表札の話が出たところで少し脱線しましょう。こんな訳ですから郵便物は人ではなく家に配達されます。つまり、郵便物はEMSなど受け取りのサインが必要な場合を除いて、宛名の人が実際に住んでいなくても宛先の住所番地に届けられるのです。私たちは借家ですから前に住んでいた知らない人への手紙をたくさん受け取っています。郵便物の転送や留め置きの制度はありますが、信頼性はあまり高くなく有料です。こちらも困った話ですね。<br />
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 脱線して、困ったついでにもう一つ。こちらでも郵便受けに広告の印刷物がよく入れられます。スーパーや酒屋さんの売り出しなどの広告は情報としてありがたいのですが、ある時困ったことがありました。郵便受けに入れられた広告の束の角度が悪く、大切な郵便物が外に滑り落ちて、風で飛ばされていたのを見つけたのです。早速、「ノー・ジャンク・メール(広告お断り)」のプレートを貼り付けたところ、それ以後決して広告は郵便受けに入れられなくなりました。<br />
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 日本の留守宅でもはっきりとこの表示をしていますが、久しぶりに帰ってみると、広告がはち切れそうに郵便受けに詰まっていて、悲しく情けなくなってしまいます。<br />
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<b>ノー・スルー・ロード</b><br />
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<img src="http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/9a/60/shigemi_akamatsu/folder/760162/img_760162_33707156_1?1291873246" alt="イメージ 2" class="popup_img_300_225 clearFix alignLeft"> 住んでいるバデリムにはノー・スルー・ロード(行き止まりの道=袋小路)がいたるところにあります。いたるところと言うより幹線道路から分岐する道路は皆行き止まりになっていると言ってもいいでしょう。つまり、樹木の幹が幹線道路で枝がノー・スルー・ロード、1枚1枚の葉が1軒の家という造りなのです。日本の袋小路のように短くはなく、中で更に2〜3度分岐していますから、ノー・スルー・ロード全体では数十軒から100軒ほどの家があるのです。ですから十字路もほとんど無く、角を同じ方に3回曲がれば元の所に戻ってくると言う訳にはいきません。もちろんオーストラリアはどこでもこのようになっている訳ではありません。都会では碁盤の目のような所もありますが、概ね住宅地はノー・スルー・ロードを基本に街づくりが進められているようです。<br />
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 この道路は慣れないと厄介で、私はよく表示を見落として迷い込み、苦労して元の入り口まで戻ったものです。そして幹線道路は学校の登下校時を中心に渋滞しがちです。でも、初めて住んだ家がこのノー・スルー・ロードの中にあって、通過車両が少なく静かで、治安の面でもとても良かったので、住むには理想的だと思いました。<br />
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 散歩をしていて通ったことの無いノー・スルー・ロードに入って見るのも楽しいです。近所なのに初めて見る家並みやその間から見える遠景がとても新鮮で心地よいのです。<br />
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<b>ラウンドアバウト</b><br />
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 ノー・スルー・ロードはやはり国土が広く人口が少ないという恵まれた条件で可能だと思いますが、このラウンドアバウトも同様でしょう。<br />
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<img src="http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/9a/60/shigemi_akamatsu/folder/760162/img_760162_33707156_2?1291873246" alt="イメージ 3" class="popup_img_372_279 clearFix alignRight"> ラウンドアバウトというのは、中心に丸い島があるロータリー、環状交差点のことで、日本と同じ左側通行のオーストラリアでは時計回りに周回して目標の方向へ進みます。やや交通量が多い交差点がこのラウンドアバウトになっている所が多く、普通交通信号はありません。ルールは周回中の右から来る車が優先で他の車は中に入ってはいけません。ラウンドアバウトに入る前の右左折のシグナルは普通の交差点と同じですが、周回中目標の出口の一つ前の出口を過ぎたところで左折の合図を出して次の出口から左へ出ます。<br />
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 初めて車を運転する時は戸惑いますが、これは慣れるとなかなか便利です。第一、信号の場合他に車が来ないのに赤なら待っていなくてはならないのはバカらしいではありませんか。でも交通量が増えたラウンドアバウトでは右から来る車が途絶えることがなく、長い間待たなくてはならない事態が出てきて、ついにラウンドアバウトの入り口や中に信号機を設置したところもありますから注意が必要です。<br />
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 車がないと生活できないほどの車社会のためか、ゼブラ模様の横断歩道は日本より少ないように思います。このためか、道路を横断する歩行者が多いので運転には注意が必要です。横断歩道で少し事情が違うのは、日本の場合歩行者は横断歩道で車が止ってくれるのを待ってから渡りますね。しかし、こちらでは横断歩道は歩行者が絶対優先、車の運転者は横断歩道を渡りそうな人がいれば必ず停車し、歩行者は車をやり過ごしてから渡るようなことは稀のようです。<br />
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 また、右折したり道路を横切る車はある程度右に寄って対向車をやり過ごしますが、日本のように反対車線に入って車体も斜め右に向けた状態にはしません。これは後続車が左の路肩を通過できる余裕があるのと、追突された場合反対車線に押し出されて対向車と衝突する危険があるからで、日本の習慣とは少し違います。また、車線変更や右左折のシグナルを出さない車も多いので戸惑います。<br />
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<b>スピード規制とマナー</b> <br />
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 道路のスピード規制はきめ細かく配慮されています。住宅地では50舛普通で高速道路は最高110舛泙任△蠅泙垢ら日本より10舛曚病くなっています。これも広い道路事情だからでしょうか。<br />
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 しかし、少し内陸部に入ると普通の片側一車線の道路でも100舛筍牽悪舛僚蠅多く、大型のトレーラーとすれ違う時など怖くなるほどです。でも、道路の両側に家はなく、人も歩いていない、見通しは良い、長い距離を走るとなるとそんな道路を50舛筍僑悪舛覗?蠅覆気い噺世錣譴討睫詰?箸いΔ發里任靴腓Α<br />
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 このような道路でも、走っているとスピードの制限が順に遅くなって来るところがありますが、そうすると民家の集落の中に入って行ったり、工場があったりします。また学校の近くでは、学校のある日だけ朝夕の決められた時間に40舛竜制となります。とても良いことですね。<br />
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 気持ちが良いのは、車でどこを走っても自分が「安全で心地よいスピードだな」と思うと、そのスピードが道路のスピード制限と一致する場合が多いことです。そして、稀に強引に追い越していく突っ張ったドライバーもいますが、ほとんどが良いマナーできっちり速度を守って運転しているのです。まるで皆がけんか腰で目を吊り上げて運転する国から来る人には信じられないかも知れません。<br />
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 また、どの駐車場にも必ず障害者専用のスペースが1番便利な所に作られています。日本ではそのスペースに健常者が堂々と、図々しく車を止めていることが多いようでその対策に頭を悩ましていると聞きます。こちらではどんなに駐車場が混雑して一般の車が駐車する場所がなくても障害者用のスペースは空いていることが多いのです。その違反には高額の罰金が科せられることもありますが、このようなルールをきっちり守る人たちを見るにつけ羨ましく思うのです。<br />
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<b>気軽に取れる運転免許</b><br />
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 こう言っては女性に失礼ですが、私は日本でもこちらでも車を運転していて女性が運転する車には本当に神経を使います。周りの状況に関係なく自分の都合で気ままに車を走らせる人が多いからです。ですから私は長い間、雅子が日本で運転免許を取って車を運転することに同意しませんでした。免許を取るには、警察官の天下り受け皿の自動車学校のために数10万円という信じられない高額の支出を強いられるのと、車が運転できることぐらいで顧客たる受講生に偉そうな口を叩く教官が中にはいる、そんなところが大嫌いだったこともあります。<br />
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 しかし、移住が目前に迫って来た頃、車社会のオーストラリアで生活するには緊急の場合など2人とも免許を持っていた方が良いだろうと言うことになり、雅子は自動車学校に通って日本の免許を取得しました。取得までに2か月ほどかかったかと思います。とりあえずは日本の運転免許証とその英文の翻訳を携行していれば車は運転出来ることになっていたので、苦労して日本の免許を取得したのです。<br />
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 ところが、移住後様々な場面で、例えば電話の加入申請や郵便局に保管された郵便物の受け取りなど、身分を証明する際にこの国の免許証も大きな役割を持っていて、英文の翻訳では運転は出来ても身分証明にはならないので、とても不便を感じていました。さらに2007年の5月、タスマニア州へ旅行する計画を立てた時、他の州でレンタカーを借りるためにはこの国の免許証を持っていた方が問題無いだろうと思い、インターネットで色々調べて見たのです。その結果、日本の運転免許を持っている場合、それまでクィーンズランド州の運転免許を取得するには交通法規の試験にパスする必要がありましたが、その試験が無くなって日本の免許を書き換えてくれるように制度が変わっていることが分かったのです。<br />
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 試験そのものは比較的簡単だと聞いてはいましたが、もやもやした気分が一気に晴れて、さっそく私たちは買い物のついでに交通関係のカスタマー・センターで免許の書き換えをしてもらいました。申請書に記入して窓口でパスポートなどを提示して、写真を撮って、晴れてこの国の運転免許を手にするまでわずか30分。最長5年有効のもので手数料は約65ドル。真新しい免許証の私の写真は呆気にとられた顔をしていたのです。<br />
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 もちろん、この国でもゼロから運転免許を取るには、学科と実地の試験がありますが日本とは比較にならないほど簡便で費用もかかりません。安全のためにはある程度の制限や条件が必要ですが、「お上に免じて許しを与えてやる」風な感覚と高額の費用はご免こうむります。<br />
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