メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

私家版・日豪の比較文化人類学 〜群れから抜け出した羊が見たもの〜

2−7 味オンチに乾杯!(その2) 

2010年12月09日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

<div class='wiki'>
この項は(その1)からの続きです。<br />
</div>
<br />
<div class='wiki'>
<b>美味しいラム、カスタード・アップル</b><br />
 <br />
 私には口に合わないオーストラリアの食品をこき下ろしましたが、美味しいものも紹介しましょう。<br />
 畜産の国だけあって、肉や乳製品は品質も高く豊富なバリエーションが楽しめます。牛肉は狂牛病がないので日本の輸入が急増してこちらの国内価格も高騰していますが、それでも日本の価格に比べれば格安です。ただ、こちらでは食べる量、機会が圧倒的に多いのか霜降り肉や脂身は好まれません。スーパーでも出来る限り脂身を落とした赤身の肉が並んでいます。ただでさえ太り気味の人たちですから脂肪たっぷりの肉を敬遠するのも理解できます。日本向けに飼育した和牛を「Wagyu」と表示して扱うお肉屋さんもありますが、やはり価格は段違いに高く、1キロあたり普通の倍以上の40〜50ドルもしています。ただ、普通すき焼きやしゃぶしゃぶにする薄切りの肉はありません。ステーキにする切り方以外はせいぜい煮込み用の角切りや小指ほどに切った炒め物用くらいしかありません。<br />
 <br />
 日本でも最近市場に出回り始めたラムは新鮮でとても美味しいです。昔の味付けマトンをイメージして当初は避けていましたが、見たところきれいな肉なので試しに買ってハーブ、塩、コショウをまぶしてオーブンで焼いてみたところ、とても美味しくビックリしました。日本からのお客様にも黙って出しましたがこれが大人気。「ヘーッ!これ本当に羊?」と喜ばれました。<br />
 <br />
<img src="http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/9a/60/shigemi_akamatsu/folder/760162/img_760162_33707197_0?1291874004" alt="イメージ 1" class="popup_img_350_262 clearFix alignLeft"> 乳製品も豊富です。特にチーズは種類が豊富で、迷いながらも適当に選んでいますが順に試していたら最初の方はきっと忘れてしまうでしょう。普通のプロセス・チーズもこくがあって美味しいのですが、ワサビ入りのものや乾燥トマトやハーブが入ったものなどは我家の居酒屋メニューの定番になっています。ヨーグルトはやはり多様な品揃えですが、こちらは例によって概して甘めです。<br />
 <br />
 この他ジャガイモ、マッシュルーム、エビ、カニ、ハム・ソーセージなどがおすすめ。果物ではマンゴーやパイナップルが美味しいですが、中でもカスタード・アップルは外見がグロテスクなので私たちは最初戸惑っていましたが、試しに買ってみたら白く芳醇な果肉が口の中で甘くとろけて絶品、感激しました。<br />
</div>
<br />
<div class='wiki'>
<b>味オンチ</b><br />
 <br />
 まだ短い期間の生活でこの国の「食」を評価するのは無謀かもしれませんが、食いしん坊の私としては、このあたりで何らかの結論を出さなくてはなりません。<br />
 <br />
<img src="http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/9a/60/shigemi_akamatsu/folder/760162/img_760162_33707197_1?1291874004" alt="イメージ 2" class="popup_img_370_277 clearFix alignRight"> フランス料理やイタリア料理という分類はあっても、イギリス料理やアメリカ料理はイメージできないようにオーストラリア料理も広く認知・支持されていません。マルチカルチャリズムを標榜する国だけあって、多くの国の料理がこの国にも入って来ていますが、まだまだ料理の幅がありません。同じルーツのカナダも含め、イギリス、アメリカ、それにオーストラリアの4か国の食事は私たちにとっては口に合わないように感じます。<br />
 <br />
 厳しい見方かもしれませんが、この国の人々は味覚障害症候群に罹った「味オンチ」ではないかと思うこともあるほどです。前述のコーヒーやマヨネーズの味はほんの一例で、スーパーの食材、レストランのメニュー、家庭料理などその具体例の一つひとつを見、味わってみてこのように診断せざるを得ません。<br />
 <br />
 友人のお宅でディナーをご馳走になる機会があると、ワインなどを下げておじゃましますが、多くの場合ロースト・ラムやビーフ・ステーキがメインで、オーブンで焼いたポテトと玉ねぎを好きなだけ取り分けて、あとは簡単なサラダが用意される程度です。これに、パンプキン・スープやパンが付けば大ご馳走です。食事の前に軽いおつまみでスパークリング・ワインやビールを始めますが、食卓に移ってからは料理に合ったワインとなるのが普通です。<br />
</div>
<br />
<div class='wiki'>
 私たちも最初の頃、ディナーがこうしたスタイルだとは知らず次の料理は何かなと楽しみにしていたら、早々におしまいになってしまって内心拍子抜けしたことがあったことを告白しておきます。家庭料理は全般にとても質素で調理も簡単なようです。日本だったら夜にお客さまがあれば大変で、朝から準備にかかってお作りに煮物、焼き物、揚げ物などを作り、最後におすましと漬物とご飯を用意しなければなりませんね。<br />
 <br />
 この国の食全般にまだまだ不満が多いのですが、オーストラリアの人たちにとっては自分たちの食事が1番美味しいと思っているに違いないでしょう。また「食べる事などに執着しなくても、楽しい事は他にいっぱいあるさ」と言いたいのかも知れません。<br />
 いまのところ、私たちは自分の好みの味付けで、調理にも工夫を凝らして毎日の食事を楽しくする努力が必要です。でも、飲兵衛の私としてはこの国に素晴らしいワインとビールがあるだけでも、まだ幸せです。<br />
</div>
<br />
<br />
<div class='wiki'>
<tt>コラム</tt><br />
<b>日本の食材</b><br />
<div class='indent'>
<br />
</div>
 こちらの単調で季節感の無い食事が続くと、日本の料理が恋しくなることがあります。毎日のメニューも醤油や味噌の味付けにしたり、マッシュルームを椎茸の代わりに使ったりと工夫はするのですが、やはり物足りません。多少割高になりますが日本の食材を買い求めることになります。<br />
<div class='indent'>
<br />
</div>
 特に日本人が多く住むわけではない地区の、普通のスーパー・マーケットでも銘柄にこだわらなければ米や醤油、味噌、酢、豆腐、焼き海苔、乾麺のうどんやそば、それにインスタント・ラーメンなどは日本で製造されたものや、オーストラリア産のものなど様々ですが売っています。野菜の類でもネギ、ハクサイ、キュウリ、ナス、ショウガなど和食には欠かせないものもポピュラーです。カボチャやサツマイモはありますが水っぽく、ホクホクの日本のものとは異なります。魚はほとんど3枚に下ろして皮を剥いだ姿で並んでいます。海のカキは生食用に殻の付いたものがポピュラーで美味ですが日本のものに比べると小粒です。カキフライにするにはもったいないし、出来たとしても小指の先ほどに縮んでしまって情けなくなってしまいます。<br />
<div class='indent'>
<br />
</div>
 スーパー・マーケットで手に入らないものは、牛や豚の薄切り肉、生の秋刀魚やアジ、大根や竹の子それにゴボウやピーマン、大葉などです。日本の食材は多種多様ですから手に入らないものの方が多いのはもちろんです。<br />
 <br />
 日本のもの専門という訳には行きませんがアジアの食材を売るお店がブリスベンやゴールド・コーストに数軒あって、何かのついでに「買出し」をします。そんな時にはエスキー(アイス・ボックス)を忘れてはいけません。薄切り肉やサトイモ、レンコン、干物、竹輪などの練り物は冷凍されて売っているからです。最近私たちの住んでいるバデリムの隣街に韓国人が経営するアジアの食材の小さなお店がオープンして顔馴染みになっていますが、日本のものは多くはありません。<br />
 <br />
 こんな事情ですから久し振りに日本に帰ると、こちらに戻る時には2つのスーツケースのうち1つが食品でいっぱいになってしまいます。しかし、肉はもちろん肉のエキスが入ったもの、卵やミルクを使ったものなどは持ち込めないので注意が必要です。検査にも時間がかかり、係員は横柄です。<br />
</div>

>>元の記事・続きはこちら(外部のサイトに移動します)





この記事はナビトモではコメントを受け付けておりません

PR







掲載されている画像

    もっと見る

上部へ