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デルス・ウザーラ 

2015年03月07日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し















3月2日は、前の日からの大雪で、早起きしたにもかかわらず、7時30分の集合にやっと間に合った。一泊の社内研修は会社としても初めてのことだという。マイクロバス「ルオム号」は少し遅れて出発したが、長野県に入ると、大雪のため停電があり信号機が作動しないというトラブルがあった。しかし、ほぼ予定通り小諸にある「安藤百福記念センター」へ到着。そこは小高い丘の上にあった。浅間連峰の山々を一望できる位置にあり、天気にも恵まれその山々をしっかりと確認できた。
「地方価値創造企業を目指すきたもっく」をテーマに掲げた研修は、「デルス・ウザーラ」という映画鑑賞で始まった。
 
この作品は、黒澤明監督が、若い頃に読んで感銘を受けたウラジミール・アルセニエフの紀行文「デルス・ウザーラ」を、1970年にソ連で映画化したものだ。
舞台は1902年シベリア沿海州、ウラジオストックの北、ウスリーの山林地帯。
当年53歳の原住民(ナナイ族)の猟師「デルス・ウザーラ」と探検調査隊の物語は、過酷な大自然の中で展開される。「ルオム」(自然に従う生き方)を会社の理念とする社長が名画とほめたたえるこの映画を私は期待していた。黒澤明監督は、若い頃に読んだこの本(デルス・ウザーラ)を長年にわたって映画化することを夢見ていたという。そして一時は三船敏郎を使って日本での撮影を考えたが、原作の内容を表現できる大自然が日本にはなかったことであきらめたというエピソードもあるそうな。
天然痘で家族を亡くし家もないデルスは、生き物も自然現象でさえも「人」という。
パチパチと爆ぜる火を悪い人といい、森の王者虎(アンバ)を強い人と敬う。そして、動物の足跡からその状態まで解り、風を読み湿度を感じ気象を予測する。自然の中に生活し、自然に逆らうことなく、その恩恵にも恵まれながら生きるデルスには驚くほどの魅力がある。物語を見たり読んだりするとき、人はその主人公になりきってしまうことがしばしばある。ここでは、デルスと探検調査隊の隊長との男の友情が描かれているが、私はデルスにはなれなかった。映画の中でデルスが「カピタン」と呼ぶ隊長になりきった私は、映画の前篇の最後に二人が別れる際、互いに振り向いて「デルス!」「カピタン!」と呼び合うシーンに胸が熱くなった。黒澤作品のすべての場面の中でも、屈指の名場面だという人もいるそうだが、まったく納得できる場面だった。
この映画は、アカデミー外国語映画賞を受賞している。
 
浅間高原の大自然に抱かれて毎日を過ごす私だが、ほんのちょっぴりデルスの気持ちが分かるような気がする。雨も風も雪もそれが強くても穏やかでも、私にとって良き友に違いない。そしてもう一人、「デルス・ウザーラ」という心の友ができたような気がする。
 
 

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