メニュー

心 どまり

松の内 

2015年01月06日 ナビトモブログ記事
テーマ:歳時記

 明けまして
   おめでとうございます。

昨年中は、沢山の拍手や嬉しいコメントを頂戴致しまして、ありがとうございました。
大雪で御苦労なさっていらっしゃる皆様には、大変心苦しく思いますが、当地の三ヶ日は稀に見る良いお天気でした。
 諦めていた初日の出も短時間でしたが、拝む事が出来ました。
今年はお正月のお天気同様、穏やかな一年で有ります様にと願っております。

 我が家のお正月の慣わしで、一夜飾りは良くないとされていますので、しめ飾りや鏡餅は元旦に飾ります。
終うのは、松の内が明ける七日の朝です。
お飾りや授かっていたお札・働いて頂いた達磨さん等々は、どんと焼きでお焚き上げします。

 時代が変わっても、受け継がれている正月行事や風習には、それぞれに深い意味が込められていますね!

 
 明けて六日、我が家にも、やっと静けさが戻って来ました。
今朝の事です。

「早いわね!もう明日は七草よ!」

などとお喋りをしながら、娘と朝食の用意をしておりました所へ、元旦にしめ飾りを飾ってくれた孫が、キッチンに来たので

「たー君(孫)、明日は松の内が明けるから、朝の内にしめ飾りを終ってね!」

 と、お願いしますと

「ウン!わかった! ネエ〜 ばあば! よく『松の内』って言うけど、『松の内』ってどう言う意味?」

「それはね、お正月の神様がね・・・」


 来ました〜! 質問攻撃第一弾 !!(´-`;)!!
今年お初の、孫の“質問”です。
それではと、早速調べてみました。

 お正月に飾る『門松』は、年神様が迷わずやって来る為の目印であり、年神様がいらしている印となります。

 古くから、松は神の宿る木とされておりました。
雄松と雌松を左右一対に並べ、さらに、縁起物の竹や梅が添えられるよ様になり、現在に伝えられいます。

 門松を飾っておく期間=年神様がいらっしゃる期間となるので、これを『松の内』(一般的には1月7日迄)と言い、年始の挨拶や年賀状のやりとり、初詣をするのも『松の内』とされている訳です。

『松の内』は一月七日の大正月(おおしょうがつ)迄を指す事が多い様ですが、関西地方では一月十五日の小正月(こしょうがつ)迄を『松の内』としています。
此方の方が、より古の姿を留めています。

 元々は一月十五日まで飾られていた門松が、現在のように 一月七日には片付けられる様になりましたのは、明暦三(1657)年の大火(振袖火事)が教訓に成っています。

 冬、乾燥して燃え易くなっている松飾り等をいつ迄も飾っていますと、火災が発生した際、延焼して火災被害を拡大する元凶になりかねない事から、松飾りを早め(7日)には片付けてしまうようにと言う町振れが寛文二年(1662年)に出された事に由来します。

「火事と 喧嘩は江戸の花」と言う慣用句が残っている事でも解る様に、当時の江戸の町では、頻繁に大火が発生し、市街地が焼き払われていましたので、用心対策だったのでしょうね!

 初詣も然りです。初詣とは、その名の通り、新年になって初めて寺社にお参りする事ですが、昔は元旦に参拝するものでした。
現在は、松の内に行くのが通例に成っています。

『おせち』は、新年を年神様と共にお祝いする際、年神様に供える供物料理の事ですが、元来、季節の節目に行う節供の料理を「御節供」「御節料理」と呼んでいました。
やがて正月料理だけを指す様になり、竈(かまど)の神様を休める為、作り置き出来る物が中心で、家族の繁栄を願う縁起物が多く、目出度さが重なる様にとの願いを込め、重箱に詰めた様です

『おとそ』は、あらたまな年も健やかに過ごせるよう、邪気を祓い不老長寿を願って飲む薬酒でしたが、「お屠蘇」と書き、悪魔を屠(ほふ)り、死者を蘇らせるという意味合いもあります。

『雑煮』は、年神様に供えた餅を無駄にせず頂く為のお料理で、食べる事によりご利益を頂戴します。
元来、酒宴の前に頂く前菜料理でしたが、臓腑を保護する効能が有る事から「保臓(ほうぞう)」と呼ばれていたと言う説もあります。
やがて、お餅を入れて雑多な物を煮込む「雑煮」となり、地方色豊かな料理になりました。

 年明けの1月7日は別名『七日正月』『七日節句』とも呼ばれ、その日の朝、七草がゆを頂く風習が現在にも伝わっています。

 七草粥の習慣は、古くは万病を除くと言われ、正月の初の子(ね)の日に、野山に出て若菜を摘んで羹(あつもの=野菜や肉などを入れた熱い汁物)にして食べた「子の日遊び」に由来しています。

 七草粥は、春の七草とは限らないそうです。
七草粥のルーツが「七種菜羹」で有り、元々は7種類の若菜でした。
 春の七草になったのは後世の事ですから、春の七草以外の野菜でも良い訳です。
            参考文献 (暮らしの歳時記)etc...

 昨日は『寒の入り』。今日は『小寒』。明日は『七草』。
冷蔵庫に残っているお野菜入りの七草粥で、『松の内』に頂いたお餅やお屠蘇で疲れた胃腸を、労わってあげましょう!
      :.゜ヽ(´∀`。)ノ゜.: ゜

あっ! そうそう 忘れてはいけない事が!
頂いた年賀状のお返事です。これからお出しする場合には、『寒中お見舞い』になりますね!(イソイソ)



拍手する


コメントをするにはログインが必要です

光太郎さんへ

良香さん

 光太郎さんの仰る通りですね!

先人達の知恵には、感銘を受ける事が多々あります。
出来る限り、孫にも日本古来の風習や慣わしを、伝承して行きたいと思っております。

コメントをありがとうございました。
今年も、どうぞ宜しくお願い致します。

2015/01/07 17:18:15

のびたさんへ

良香さん

 お役に立てて、とても嬉しいです。

当地でも、以前はどんと焼きを15日に行っていましたが、成人の日が変更になってから、11日になりました。

コメントをありがとうございました。
今年も、どうぞ宜しくお願い致します。

2015/01/07 17:12:20

yinanさんへ

良香さん

嬉しいコメントありがとうございます。

漠然とは解っているのですが、言葉で説明するのは難しいですね!
正確に教えてあげる為に、必死で調べましたよ!

yinanさんの解説も、とても解りやすく楽しめます。
こちらこそ、どうぞ宜しくお願い致します。

2015/01/07 16:59:55

Yさんへ

良香さん

>「まだ、松の内やさかい」

奥深いですね!

子供の頃、よく祖母に言われました。

「松の内ですよ!
 お正月の神様がいらしているにだから
 お行儀良くしなさいね!」

祖母の歳に近づいて来まして、やっと
その意味が理解出来る様な気がします。
コメントをありがとうございました。

2015/01/07 16:44:32

風習

さん

古いと言われがちですが

伝統や文化は残していくべきですね

2015/01/07 12:53:33

参考になりました

のびたさん

松のうち 7日だったか 15日だったか 記憶があいまいで調べようかなと思っていました
15日にドンド焼きをした記憶もあるのです

2015/01/06 19:21:14

謂われ

yinanさん

明けましておめでとうございます。

正月のアイテム、
「門松」、「松の内」、「おせつ」、「雑煮」等の
単語は知っていますが、その内容まできちんと
理解していませんでした。
ウンウン、成程と、良香さんの説明で良く判りました。


m(- -)m 今年もよろしくお願いいたします。

2015/01/06 14:39:47

そうですね

さん

「まだ、松の内やさかい」

こちらで使う言葉ですね。
はずかしいことはできない、騒がしい事はできない
慎めと窘めたり、控えたり、おのれを律したり
そういう類の際に使われていた時代も遠くになりつつ
ありますが。

2015/01/06 13:16:49

PR





上部へ