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時代の流れ 

2014年07月17日 ナビトモブログ記事
テーマ:ネットで株式トレード

ネットのニュースサイトに小さな記事を見つけた。

帝国データバンクの発表でサンスイが倒産したというニュースだった。

50年ほど前、親父が買った「ステレオ」が我が家に届いた。
今から見たらおもちゃのようなステレオだった。まだその頃はオーディオという言葉は無くて左右のスピーカーから立体的に音が聞こえてくるという意味のステレオがこの種の機器の一般名となっていた。
我が家にやってきたのは「トリオ」というメーカーの製品だった。
 上部の蓋を開けるとレコードプレーヤーが現れ、手前にはAMラジオと音量調節などの摘みが付いていた。それは未知の世界を目の前に広げてくれた。
 当時オーディオの御三家と言えば、パイオニア、トリオ(現ケンウッド)とサンスイだった。
中でもサンスイ(企業名は山水電気)はどちらかというと玄人受けする機器が多く、後にコンポーネントステレオの時代になると多くの名作を世に送った。
サンスイ AU−α907i MOS Limited等はその一例だった。
当時学生だった小生はアルバイトでためた資金でAU-555Aというアンプを買って自作のエンクロージャーにパイオニアのコアキシャル型のPAX-A20というSPを繋いでJAZZを聞いていた。

やがて時代は変わり、重厚なオーディオは一部のマニアのものとなり、大衆は安価なミニコンポで満足するようになると、サンスイの高級志向の経営は急速に悪化していった。他の2社はレーザーディスクプレーヤー、カーナビ等新しい分野を切り開き、企業として発展していったが、サンスイだけは波に乗り遅れてしまった。

それから数十年後、株式投資を始めて、株価をチェックしている時に、懐かしいサンスイの名前が。
 早速企業情報を開いてみると、当時の株価は10円前後を行き来しており、香港の企業の支援を受けてかろうじて生き延びていた。社員は6人ぐらいだったと記憶している

 それでも東証一部上場ではあった。東証一部に拘ったのは、かつて日本を代表する高級アンプのメーカーとしての最後の誇りだったのかもしれない。
 企業経営とは時代が求めているものを見誤ると、たった50年で消滅してしまうことを山水電気はは教えてくれている。
 好きなメーカーだったので、とても悲しいニュースでした。



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懐かしい時代のカメラ

さん

富士ペットに始まり、キャノネットjr、イキナリ、ZENZABURONICA、NIKON F、ハッセルブラッド。
当時、ZENZABURONICAの4、6、800mmはfocusing unitを交換することで、NIKONの望遠レンズが使えた。
国産ではKowaの6X6のフィルムバッグ交換システムがあった。
懐かしい記憶を呼び戻してくれて、ありがとうございます。

2017/12/27 21:03:02

プラチナさん

キジトラさん

コメントありがとうございます
そうですかオーディオ関係の仕事についておられたのですね。
同じ時代を過ごした方とお目に掛かれてうれしいです。
プラチナさんの方が少し先輩ですが…

2014/07/21 10:57:46

懐かしいコンポ

プラチナさん

懐かしい写真ですね。
当時、山水が杉並・三鷹でアンプが生産されていた頃、部品納入によく行きました、同じく、パイオニア(音羽・大森)やトリオ(大田)にも通いました。
三社の特徴のものを組み合わせ、軽音楽やジャズをボリュームを上げて、得意になって聴いていたのを想い出します。

2014/07/17 21:23:40

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