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2010年10月02日
テーマ：テーマ無し

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<div><div align="center"><img src="http://img.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/59/8e/yktsp534/folder/380493/img_380493_61234495_6?1286025422" alt="イメージ 7" class="popup_img_640_480" width="560" height="420"/></div>
<div> </div>
<div>野菜直売店を開店しほぼ一月が経過した頃の出来事、思いの外販売の仕事が順調で有頂天になっていたに違いない。初めての大失敗はそんな時に起きた。<br>
確か８月の中頃、一番売れる時期なので商品の量も多く、トラックは重量オーバーで野菜を入れるコンテと呼んでいる箱の数も多い。<br>
コンテは重ねるとしっかりと噛み合い一体となって安定するが、少しでもずれているとちょっとした衝撃でもはずれてしまう。</div>
<div> </div>
<div>近道を登りつめキャベツ畑が広がる場所の少し手前に、道路を横断している溝がありその溝蓋のグレーチングが道路面より窪んでいる場所がある。<br>
もう一息で登り切るという場所なので唸りをあげて進む軽トラックの操縦も、つい調子に乗ったものだ。窪みのグレーチングを通過したときガッシャーンという音とともに荷崩れが起こった。</div>
<div>車を止めて降りてみると、車の荷台から落下したキャベツがコロコロと坂道を転がっていくのが見える。夢中になってキャベツを追いかける時は、泣きたいくらい情けなかった。落下したキャベツの数は１１個。頭の中はパニック状態だ。態勢を立て直し出発したが、あの老人の前を通過するときは、きっと泣き笑いの変な顔をしていたに違いない。なれた頃に事故は起こる。油断は禁物。<br>
そんなことはこの歳になって分かりすぎるほど分かっているのだが、「気を引き締めろ」という忠告は、キャベツ１１個の犠牲で済んだ。<br></div>
<div>傷のついた外の葉を何枚かはぎ取り、事情を話し半額で販売し、損害を半分に抑えることが出来たが、冷や汗の出る出来事だった。</div>
<div> </div>
<div>そして失敗はもう一つある。前日に予約してもらったブルーベリー１０パックを積み忘れるという失敗だ。店に着き荷物を降ろし終わってそのことに気がついた。時計を見ると７時３５分。直ちに引き返し取りに帰ることを決断。<br></div>
<div>幸いなことに道路は混んでいない。荷物を降ろした軽トラックは軽い。飛ぶようにぶっ飛ばす運転は、若かった頃を思い出す。キャベツ畑の風景は目に入らずひたすら時計を何度も見ていた。店に戻ると８時２０分だった。<br></div>
<div>何とか事なきを得たが冷や冷やの開店となり、頭が正常になるまでかなりの時が必要だった。</div>
<div>大きな失敗はこの二度だけで済んだが、景色が見えなくなってきたと感じるようになったのはこのあたりからかもしれない。<br>
しかし、この苦い失敗経験は後の仕事に大いに役立ったことも事実だ。</div>
<div> </div></div></div></div></div></div>

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