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最後の言葉 

2014年03月30日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


今は亡き丸谷才一の「犬だって散歩する」というエッセイを読んでいて面白い話に出会った。ゲーテが臨終のとき、「光を。・・・・もっと光を」と言ったがそれがどういうつもりの台詞だったのか、河盛好蔵の訳したクロード・アヴリーヌの「人間最後の言葉」という本に書いてあったという。それによると、「あの美しい女の顔が見えないかね?――――黒い巻き毛の・・・・すばらしい肌をした・・・・あそこに、あの暗がりをバックにして」と言った。それから、「鎧戸をあけなさい」と言い、そのあとに例の最後の言葉が来るのである。つまりゲーテは、その美人の顔をもっとよく見ようとしたのだ。80を越えても恋をした人だけあって、大したものである。という最後の言葉の話に続いて、最後の言葉があれば最初の言葉もある、という。つまり生まれて初めて口にする文句で、言語学的にはこれを初語と名付けるらしい。たいていの人は生後かなりたってから「ウマウマ」とか「タンタン」とか言うわけだが、大物になると誕生直後に然るべきことを立派にしゃべるという。
イギリスの週刊誌「ニュー・ステイツマン」のパロディ遊びの欄は、有名現代人の最初の言葉を募集した。チャーチルはオギャーと生まれてきて何と言ったか。エリオットは産湯を使いながらどうつぶやいたかという、愉快な遊びだが、丸谷才一はその中の一つだけを覚えているという。それはディラン・トマスという酔っぱらいの詩人の最初の言葉で、それは、「ママ、お酒!」というのだった、というお笑い話だ。
丸谷才一は、その真似をして、現代日本人の最初の言葉を考えたが、いくら頑張っても三つしかできなかったという。
淀川長治「タダイマ、タダイマ、タダイマ」
タモリ「まぶしい」
吉行淳之介「まだ童貞だ」
 
最近、身近なところで訃報やら、病気の話を耳にすると、歳のせいかこのような最後の言葉なんていうのが気になってくる。その一方で、永遠の若大将。加山雄三が来月11日に77歳(喜寿)を迎え、バースデーコンサートをやるという。喜寿を迎えてなお現役であり続ける加山雄三だが、きっと彼の最後の言葉は「幸せだなあ」で決まりだろう。
6年後私も、鶴田浩二、三橋美智也、春日八郎、三波春夫、村田英雄、石原裕次郎、北原健二、若原一郎などを招いて、大カラオケ大会でもやるとしよう。
そして、私の最後の言葉ももうこれで決まりか?
「ポリフェノール・・バンザイ」
ちなみに、私が生まれて間もなく言った言葉は・・・さて、何でしょう?
 
 

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