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心 どまり

小正月 

2014年01月13日 ナビトモブログ記事
テーマ:歳時記

 昨夜、当地では『どんと焼き』が行われました。
2000年に制定されたハッピーマンデー制に基づき、成人式が1月の第2月曜日に変更になる以前は、1月15日(小正月)の前日に行われていました。

 小正月(1/15)に供えるお餅を前日に搗き、そのお餅を『どんと焼き』の火に翳(かざ)し焼いてから頂きますと、その年は無病息災で過ごせると伝えられていたからです。

 当家では、現在でも小正月のお餅は14日に搗きます。
子供の頃は、このお餅を小さく丸め柳の木の枝に付けた『ならし餅(餅花・繭玉)』を作り、お飾りしたものですが、今は作らなくなってしまいました。

 早いものですね! 昨年、ブログに『どんと焼き』を記しましてから、もう一年が経ちました。
昨年『どんと焼き』に参加しての帰り道、孫に『どんと焼き』の意味・由来を尋ねられました。
しかし私には漠然とした知識しか無く、明快な返答が出来ませんでしたので、「それでは!」と色々調べて見ました。
調べた結果、解った事を記しましたのが、一年前のブログ『どんと焼き』です。
今年の、孫の質問はと言いますと

「『小正月』って、どんなお正月?」

でした。
大凡(おおよそ)の事は知っておりましたが、正確に答える為に調べて見ました所、お正月に関する事柄でも意外に、知っている様で知らない事が、多々有る事に気付かされました。

 例えば、孫から質問された『小正月』とは、

 元日から7日迄を『大正月(おおしょうがつ)』と言うのに対して、15日を中心とした数日を『小正月』と呼びます。
これは古代、満月を月の基準にしていた為、15日が年頭に当たるからです。
また、松の内に忙しく働いた主婦を労(ねぎら)う意味で『女正月』とも呼ばれています。
年神様や御先祖様を迎える行事を行う『大正月』に対して、『小正月』は家庭的な行事を行う正月で、お盆と同様に大切な節目(ふしめ)でありました。
 『大正月』には門松を飾りますが、『小正月』には餅花(当地では、ならし餅)等を飾ります。
これは、豊作の予祝い(前祝い)の大切な行事でした。
その為『花正月』とも言います。この日の朝には、『小豆粥』を頂きます。
昔中国では小豆粥を炊いて、家族の健康を祈る慣わしがあり、日本でも無病を願い粥を頂く風習が残ったようです。
 年末年始の行事・慣わしで、”ナルホト 納得!”的に興味を持った事柄を挙げて見ます。


『正月とは』

 本来は、一年の最初の月の事で、年神様をお迎えする行事の事ですが、1月の別名でもあります。
現在は、年頭のお祝いをする三が日や松の内までを指しますが、『正』には『年の始め』と言う意味もあります。
年末(12/13事始め)に煤(すす)払いをしたり、お正月に門松やしめ飾りを飾りますのは、年神様を迎えるための準備です。
 日本では古来から、季節の節目に先祖を奉り五穀豊穣を祈る習慣があります。
特に新しい年を迎える『正月』は、盛大に行われて来たようです。
 現在のように、しめ飾りや鏡餅を飾るようになりましたのは、江戸時代に入ってからの事だそうです。


『年神様とは』

 正月様・歳徳神とも言われる、新年の神様の事です。
御先祖様の魂は山の神になり、正月に『年神様』となって子孫繁栄・五穀豊穣を願い、元旦(元日の朝)に其々の家に降臨し、正月の間滞在します。
ですから、元日の朝(元旦)は、早起きをして『年神様』をお迎えしなければなりません。
元日の”朝寝坊”は、要注意ですね!
 もう一つ、元日にしてはいけない事があります。
元日に、掃除をしますと『福』を掃き出してしまうと言われています。
こう言われる所以は、元日くらいは日々忙しい主婦を、休ませてあげようと言う心配りからでしょうね!
 また、神社同様玄関にしめ縄を飾りますのは、神様がいらっしゃるのに相応(ふさわ)しい、神聖な場所で有ると言う事なのです。大掃除も然りです。


『鏡餅と鏡開き』

 お正月に大小の丸い餅を重ね、年神様へのお供え物として神前や床の間に飾る『鏡餅』には、今年のお正月様(御先祖様)の霊が宿ると考えられておりました。
 また 元々餅は、神様に捧げる神聖な食べ物として用いられていたのです。
 『鏡餅』と言われる所以は、昔の鏡が円形だったからとか、人の魂(心臓)を模した事から丸餅に成ったとか、諸説あります。
 大小二つ重ねる訳は、月(陰)と日(陽)を表していて、”福徳が重なり縁起が良く、めでたく年を重ねる”と言う意味が含まれているそうです。

 また 鏡開きは、年神様に供えた鏡餅を雑煮や御汁粉にして頂き、家庭円満を願う行事で、一般的には11日に行います。
 元々は、鎧などの具足と一緒に供えた餅を雑煮にして食べる『具足開き』と言う武家の風習で、1月20日に行われていましたが、三代将軍 徳川家光が1月20日に亡くなった為、20日を忌日として避け、11日に行うようになりました。
 武家の風習で有った為、刃物で切るのは切腹を連想させますので、手で割ったり、木槌で砕いたりしたようです。
また「切る」と言う縁起の悪い言葉を避けて「開く」と言う縁起の良い言葉に言い換えている所からも、武家の風習で有った事が窺われます。
 因みに、目上の人から頂く『お年玉(魂)』も、鏡開きのお餅の事だったそうです。

 この後、一月の主だった行事は小正月の『どんと焼き』で終わります。

 日本人は、古(いにしえ)から移り行く四季を愛するとともに、季節毎の催事・年中行事を大切にして来ました。
世の中が便利になるに連れ、季節感を味わう事も少なくなり、行事も年を重ねる毎に簡素化されていますが、折角この美しい日本に生まれて来たのですから、先人達の知恵や想い・願いを慮(おもんばか)り、心にゆとりを持って生きて行けたらと想います。


 



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はじめまして

ジャンボジェットさん

お孫さんとのお話しを聞き逃さずに、自己啓発に活用されている素直な良香様!プロフィール写真にぴったりフィットしています。3人の幻の我が子を、お空へ帰した私からみると良香様は本当にお羨ましい。

2014/01/30 11:21:38

小正月。

yamaさん

色々勉強になりました、 ありがとう!!

心にゆとり。。。素敵な言葉ですね。

2014/01/14 23:57:00

1月15日

qqqqqqさん

私は子供の頃に教えてもらってのは、小正月は15日でした。正月飾りをお宮さんで焼いたのです。

15日は淡路島の一宮の伊弉諾神宮で粥占い神事があります。今年の稲の豊作を願う神事です。ここのお宮さんはきっちり神道の日月を守られています。
私のグループで、この神宮で行われる「農業祭」に出かけます。屋台が多数出て、花卉・果実・盆栽・農業振興の展示がなされます。

2014/01/14 23:22:20

小正月

さん

そのような風習があるのですね。
驚きとともに、日本は広いなって感心しました。

ナビでは日本の南北さまざまな行事、風習、食材を見て、知って楽しいですね。

2014/01/13 15:49:38

どんど焼〜〜♪

みのりさん

良香さん

どんど焼 
いつまでも残しておいて
ほしい仕来たりですね~〜♪

2014/01/13 14:29:16

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