メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

人生日々挑戦

「葉取らず林檎、蜜多し」 

2013年12月16日 ナビトモブログ記事
テーマ:人生

「人間は見た目じゃないよ心だよ」というセリフがある。この言い方には、いいろいろ議論があり得る。

 「見た目じゃないよ心だよ」と思う人の割合は、日本国民全体の中でどれくらいになるか。私の経験則と勘に基づいて、分析してみることとする。独断と偏見をお許しあれ。

 見た目が良い人と悪い人の割合は、三対七だ。なぜか? 平たく言えば、見た目が良い悪いは、女性で言えば、美人か不美人かだ。美人・不美人の割合は、五対五ということはあり得ない。四対五もないだろう。二対八かなとも思うが、世の中の反発を考慮し、三対七とする。

 次は、心根が良い人と悪い人の割合だ。人間の本性について性善説と性悪説のいずれに立つかによって、違ってくるだろうが、私は性善説に立つ。ゆえに、心根が良い人と悪い人の割合は、八対二だ。

 以上のそれぞれの割合に基づいて計算すると、見た目が良い悪い、心根が良い悪いの組み合わせパターンごとの割合は、次のようになる。

?見た目が良くて心根も良い人 24%

?見た目が良くて心根が悪い人 6%

?見た目が悪くて心根が良い人 56%

?見た目が悪くて心根も悪い人 14%

 次に、「見た目じゃないよ心だよ」と思う人の割合の分析に移る。

?見た目が良くて心根も良い人 24%は、余裕があるから、「見た目じゃないよ心だよ」と思う。

?見た目が良くて心根が悪い人 6%は、心根が悪いから、「見た目だよ」だ。

?見た目が悪くて心根が良い人 56%は、自信を持って、 「見た目じゃないよ心だよ」と思う。

?見た目が悪くて心根も悪い人 14%は、やけくそで、  「見た目じゃないよ心だよ」と思う。

 この結果、「人間は見た目じゃないよ心だよ」と思う人の割合は、日本国民全体の中で94%と、圧倒的な割合になる。

 しかし、人間については、「見た目じゃないよ心だよ」と思う人が圧倒的に多いにもかかわらず、人間以外の物については、「見た目」で判断する方が圧倒的に多いようだ。


 津軽は、日本一のりんごの産地だ。津軽平野に一つだけそびえ立つ岩木山(いわきさん)。津軽の人々は、畏敬の念を込めてお岩木山(おいわきやま)と呼ぶ。岩木山の麓には、りんご園地が広がっている。

 出来秋を過ぎて冬を迎える頃に店頭に並ぶのは、真っ赤なりんごだ。真っ赤なりんごは、美味しい。美味しい真っ赤なりんご。と、ここで終われば、このブログ記事も終わりとなる。

 しかし、それでは、面白くない。真っ赤なりんごは、美味しいが、実は、真っ赤でないりんごの方がもっと美味しい。

 岩木山麓の同一のりんご園地で生育させたりんごに、「葉取りりんご」と「葉取らずりんご」があるとする。

 りんごが小さな実をつけた段階で行われるのが「摘果」の作業だ。これは、たくさんなった実を選別して数を減らし、実の一つ一つに十分な栄養が行き届くようにする作業である。りんごは、少数精鋭で育てられるのだ。

 摘果によって選別されて枝に残った実は、夏の陽射しを受け、秋の収穫に向けてどんどん大きく育っていく。
 秋になり、実が赤くなり始める頃に行われるのが「葉摘み」の作業だ。実の周囲に繁る葉を摘むと、坊主頭然とした実全体に日光が当たるようになり、実の表面がムラなく赤く色づくようになる。真っ赤なりんごの誕生だ。

 「葉摘み」の作業を経るのが通常のりんごであり、「葉摘み」をするから、ここでは「葉取りりんご」と呼ぶことにしているわけだ。

 これに対し、「葉取らずりんご」は、秋の収穫に向けてどんどん大きく育ち、実が赤くなり始める頃に、「葉摘み」の作業を行わない。実の周囲に葉が繁る自然の状態で実を熟させることになる。その結果は、りんごの表面に葉の影や色のムラが残る。

 「葉取りりんご」は、真っ赤なりんごであるのに対し、「葉取らずりんご」は、りんごの表面に葉影や色ムラがある。見た目では、色ムラがなく真っ赤に色づいた「葉取りりんご」の方がより美味しそうに見える。

 しかし、実際は、外見上は見劣りする「葉取らずりんご」の方がより美味しい。

 なぜか? りんごでは、葉で作られた養分(でんぷん)が実に運ばれ、蓄積されて糖になり、それがりんごの甘さになる。りんごの葉は、甘味製造工場の役目を果たしているので、葉を摘み取れば、その分だけ、光合成が少なくなり、りんごの養分を低下させ、糖度が下がってしまうのだ。

 「葉取りりんご」よりも「葉取らずりんご」の方が糖度が高く、その分、「葉取らずりんご」の方がより美味しいというわけだ。

 岩木山麓の同一のりんご園地で生育させた「葉取りりんご」と「葉取らずりんご」を実食して比較すれば、その違いは、歴然である。

 
 世の中における多数派の女性に捧げる三行詩がある。

 俳句・「葉取らず林檎」

 蜜多し
 葉取らず林檎
 君みたい

 この三行詩の本意を理解される女性の方々は、けだし人生の達人になれる。



ブログに訪問下さり、ありがとうございます。  
 

 私の人気ブログランキングへの応援のため、
 ポチッと↓をクリックお願いします。
 http://blog.with2.net/link.php?1546952 



拍手する


コメントをするにはログインが必要です

PR





上部へ