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「今年の漢字は輪」 

2013年12月12日 ナビトモブログ記事
テーマ:暮らし

師走に入り、なにかとあわただしく日々が過ぎ去る中、12月12日、日本漢字能力検定協会が恒例の「今年の漢字」を決定し、発表した。
 2013年の世相を表す「今年の漢字」は「輪」(リン、わ)であり、京都市の清水寺で、森清範貫主が特大の和紙に揮毫した。

 「今年の漢字」は、本年も11月1日から12月5日までの期間、2013年の世相を表す漢字一字を全国から募集した結果、170,290 票の応募があり、「輪」が9,518 票(全体の5.59%)を集めて1 位となった。

 
 応募者が「輪」を選んだ理由は、次のように分類されている。

? 日本中が歓喜にわいた「輪」
 2020年オリンピックの東京開催決定、富士山の世界文化遺産への登録、サッカー日本代表のワールドカップ2014の出場決定、東北楽天ゴールデンイーグルスの初の日本一について、日本中に応援の輪が広がり、国民が輪となって歓喜した。

? 人とのつながりの「輪」を感じた一年
 国内における台風や集中豪雨による洪水や土砂災害などの自然災害の多発による甚大な被害に対し、支援や助け合いの輪ができた。また、甚大な台風被害を受けたフィリピンへの国境を越えた支援の輪が広がった。

? 未来に向けた更なる「輪」
 東日本大震災からの復興に向けて更なる支援の輪を広げよう、国民が輪になって景気回復を目指そうという思いが寄せられた。

 これらの理由の中身を吟味してみると、2013年の世相を表す「今年の漢字」として「輪」(リン、わ)が選ばれたのには、なるほどなと思う。その中でも、決定的なインパクトがあるのは、2020年オリンピックの東京開催決定だ。2020年東京五輪の「輪」には負ける。

 それにしても、漢字一字で世相を表現するなんて、漢字が持つ奥深よ、同時に日本文化の奥深さよ、である。

 ちなみに、「輪」(リン/わ)の意味は、日本漢字能力検定協会によれば、 ?わ。車のわ。また、車。?わのようなまるい形。?物の外まわり。?まわる。めぐる。かわるがわるする。?広大なさま。?花を数える語。である。
 犯罪行為を犯せば、手錠をかけられるが、手錠にも「輪」がある。さしづめ、五輪の「輪」に対し、手錠の「輪」という表現も面白い。

 
 私が2013年の世相を表す「今年の漢字」として推したのは、「偽」である。

 今年は、残すところ第4四半期のみとなったところで、俄然、偽装のマグマが噴出しだした。その主なものを以下に掲げる。

? 去る10月22日の阪急阪神ホテルズの食品偽装発覚以降、日本全国各地のホテル、デパート、レストランなどで、続々と明らかにされる食品偽装の発覚。

? 食品偽装だけでも連日世間がうるさい中、11月7日に明らかになった、ネットの楽天市場における楽天日本一セールに絡んだ価格偽装の発覚。

? 去る11月12日に明らかになった、JR北海道による安全安心対策に係る偽装の発覚。JR北海道の一連の不祥事をめぐって行われた国土交通省による9月下旬の特別保安監査の直前に、函館管理室管内等でレール幅などの検査データが意図的に改ざんされていた。
 安全安心対策に係る偽装ほどあくどいものはない。人の命がかかっているものを偽装するのは、明らかに犯罪行為だ。

 私は、相次ぐ偽装発覚の勢いを買って、「偽」を推した。本当は、こんなことの勢いを買いたくないのだが、偽装関係者のあくどさに我慢ならず、「偽」を推したのだ。

 偽装関係者のあくどさに我慢ならないとは、どういうことか。その理由を以下に記す。

 2007年の「今年の漢字」は、「偽」である。この年は、食肉や野菜の産地偽装、加工食品の原材料偽装、賞味期限改ざん、年金記録や政治活動費の偽り、官庁裏金工作、耐震偽装問題、人材派遣会社の偽装請負事件などの出来事があった。

 2007年にあれだけ、産地偽装、原材料偽装、賞味期限改ざん、耐震偽装などの「偽」が事件になりながら、性懲りもなく、今年、2013年もまた「偽」が事件になっているのだ。

 しかも、驚天動地であるのは、阪急阪神ホテルズと高島屋の食品偽装だ。阪急阪神ホテルズの食品偽装が行われていた期間は、2006年3月から今年9月までの7年半、高島屋の食品偽装のそれは、2004年4月から今年11月1日までの9年7か月である。
 両社とも、2007年の一連の「偽」事件発覚にもかかわらず、その後も長年にわたり、平気で、むしろ開き直ったかのように、食品偽装を続けている。これほどあくどい事はない。

 
 20013年の「今年の漢字」うち、1位の「輪」以外のベストテンは、2位「楽」、 3位「倍」、 4位「東」、 5位「風」、 6位「決」、 7位「今」、 8位「偽」、 9位「富」、 10位「喜」である。

 食品偽装、価格偽装、安全安心対策に係る偽装の「偽」は、堂々の 8位である。ベストテン入りを果した「偽」は、大健闘である。

 しかし、今年も残すところ第4四半期のみとなったところで、俄然、偽装のマグマが噴出しだしたことには、漢字の「偽」も大いに義憤を感じている。そして、なぜ自分(漢字の「偽」)が「今年の漢字」に選ばれなかったのかと嘆いている。

 これに対して、なんとか漢字の「偽」をなだめなければと思って、いろいろ考えた。そして、なだめ方を見つけた。

 漢字の「偽」対し、2020年東京五輪の「輪」に決定的なインパクトがあるからと言うわけにはいかない。そこで、「輪」は、「今年の漢字」に初めて選ばれたんだよ。「偽」は、とっくの2007年に「今年の漢字」に選ばれているじゃないか。「今年の漢字」タイトルでは、「偽」の方が先輩なんだ。

 「今年の漢字」では、唯一、「金」だけが2000年と2012年の二度のタイトルに輝いている。しかし、このことは、やぶ蛇になればいけないから、漢字の「偽」には伏せた。

 そして、漢字の「偽」対し、駄目を押して言ってやった。
 漢字の「偽」が大いに義憤を感じている、食品偽装、価格偽装、安全安心対策に係る偽装をやらかした奴らの中には、犯罪行為を犯したことによって捕まる奴も出てくるだろう。
 捕まって手錠をかけられれば、手錠にも「輪」がある。「輪」は、五輪の「輪」であるし、手錠の「輪」でもあるんだよ。
 だから、神様は、そんなこともお考えのうえ、「今年の漢字」は「輪」に決定されたんだ。

 漢字の「偽」は、満面の笑みで応えた。

 はい、よく分かりました。




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