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人生日々挑戦
「おめでとう、羽生結弦選手!」
2013年12月06日
テーマ:人生
スポーツは、さまざまな種目があるから、面白い。観戦する側の楽しみ方もさまざまである。
陸上競技の徒競走は、いかに早くスタートし、いかに早く前に出て、いかに早くゴールラインを駆け抜けるか、相手との競争要素が連続している。
これに対して、相手との競争要素の連続というよりは、競技者自身の自分との闘いが大きな要素を占めるスポーツ種目もある。例えば、冬期間のスポーツの花形種目、フィギュアスケートだ。
フィギュアスケート大会での選手の成績順位は、演技種目で高い得点を挙げた方が勝つ。当たり前だ。
大会で得点を稼ぐためには、毎日毎日練習しなければならない。そして、練習でできることを本番でできなければ、負ける。練習で高確率ではできないことを本番でできれば、勝つ。
こうしたことから、フィギュアスケートは、相手との勝負であることはもちろんであるが、自分との闘いの要素が大きいと言える。
練習でできることを本番でできないのは、なぜか? 考えられるパターンは、いくつかある。
? 練習でできるのに、本番で急にできるかどうか不安になって、できない。
? 相手のでき具合を目の当たりにし、ここで決めれば勝てると思い込んで、力が入った瞬間、できない。
? 練習でできることはできるが、高確率ではできない場合、やっぱりできない。
こんなことを考えれば考えるほど、フィギュアスケートは、自分との闘いの要素が大きい。大会本番で勝つためには、練習で高確率でできることと、本番では、無我の境地で、無意識に、自信一杯で、できることが不可欠だ。
そして、できれば、ジャンプは、一つ目ができ、二つ目も、三つ目も、という具合に、次から次に成功し、気がついたらフィニッシュといった感じがほしい。
優勝するためには、ジャンプだけでなく、ステップ、スピン、シークェンスなどでも、高得点を稼ぐ必要があるのはもちろんだ。
かくして、フィギュアスケートでは、自分との闘いに負けてミスが出れば、ジャンプしてゴロッと転び、また、ジャンプしてゴロッと転びの連続となる。
自分との闘いに勝つためのポイントは、どうやら、どこまで自信が身についていて本番に臨むかであるようだ。
昨日、12月5日の夜、フィギュアスケートのグランプリファイナル第1日が福岡市のマリンメッセ福岡で開催された。
男子のショートプログラム(SP)では、羽生結弦(ゆづる)選手がSP世界歴代最高得点を更新する99.84点で首位に立った。
4回転ジャンプなどジャンプがすべて成功して羽生選手が着地した瞬間、カナダ人で大柄なブライアン・オーサーコーチが大の字になって、飛び跳ねた。
細身でスラッとした羽生選手が両手を水平にして着地し、その背後で、大柄でデブなカナダのおっさんが飛び跳ねるといった、世にも珍しい絵がテレビ画面に映し出された。
オーサーコーチは、フィギュアスケートの女子で、韓国のキム・ヨナ選手を2009年世界選手権及び2010年バンクーバー五輪の金メダリストに導いた名コーチだ。オーサーコーチが思わず飛び跳ねるほど、羽生選手のできが良かったのだろう。
12月5日夜のショートプログラムでは、羽生選手は、練習で高確率でできることを、本番では、無我の境地で、無意識に、自信一杯で、できた。羽生選手は、自分との闘いに勝った。その結果が、SP世界歴代最高得点を更新する99.84点での首位だ。
ショートプログラムの得点発表の実況画面。発表の瞬間、羽生選手は、「オーッ!」と声を上げ、信じられないといった顔つきだ。その笑顔は、めんこく、「羽生さんちのゆづる君」だ。
さて、今は、12月6日の午後6時だ。あと2時間後に、グランプリファイナル男子のフリーのテレビ中継が始まる。羽生選手にとっては、18歳最後の日となる今日6日だ。
問題は、今日のフリー演技のできである。羽生選手の今後を占う大一番となる。相手は、世界選手権3連覇中の名にしおうパトリック・チャン選手だ。このカナダの22歳は、手ごわい。
フリー演技の滑走順は、最後が羽生選手で、その一つ前がチャン選手だ。羽生選手は、おそらくチャン選手の演技を見ないだろう。しかし、観客の歓声でチャン選手のできは分かる。羽生選手の心臓は、チャン選手の演技前から、ドキドキハラハラの状態が続いている。
しかし、場内に羽生選手の名前がコールされる。その瞬間、羽生選手の心臓のドキドキハラハラがピタッと止まる。
なぜ分かるか? このブログ記事を書いているシニアブロガーには、もちろんフィギュアスケートの選手経験はない。ないが、スポーツ選手の経験はある。だから、分かる。うそだと思うなら、羽生選手に聞いてみてほしい。
羽生選手は、フリー演技で、自分との闘いに勝てば、優勝する。練習で高確率でできるのだから、本番では、無我の境地で、無意識に、自信一杯で、やるだけだ。それができれば、勝つ。
羽生選手の相手は、チャン選手であって、チャン選手ではない。羽生選手の闘う相手は、自分自身だ。
羽生選手が今回優勝すれば、来年2月のソチ五輪でも金メダルを獲得できる。
チャン選手は、世界選手権3連覇中であり、ソチ五輪の優勝候補ナンバーワンだろう。チャン選手も自信満々のはずだ。
しかし、羽生選手が今回優勝すれば、チャン選手の心に羽生選手強しの意識が芽生え、ソチ五輪でも負けるのではとの思いが出てくる。そこだ。チャン選手の心に余分な意識が生じることにより、ソチ五輪で余計な力が入る。結果、羽生選手の金メダル獲得となる。
羽生選手が今回優勝できなければ、どうなるか。そのときは、羽生選手は、黙々と努力し、精進するのみだ。明日に19歳になる「羽生さんちのゆづる君」は、めんこい笑顔で、頑張ればいい。その先に、ソチ五輪の金メダルが待っているのだから。
私は、グランプリファイナル男子のフリーの結果が確定した後に、このブログ記事を投稿することにする。
その際、羽生選手が優勝するかどうかで、タイトルは異なる。 優勝すれば、「おめでとう、羽生結弦選手!」とし、優勝できなければ、「頑張れ、羽生結弦選手!」である。
さて、どっちだろう?
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