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「相棒・ありがとう三浦信輔係長殿」 

2013年11月24日 ナビトモブログ記事
テーマ:人生

私が毎週欠かさず楽しみにして観るテレビ番組は、三つしかない。そのうちの一つが「相棒」である。

 「相棒」を観る最大の理由は、若い時からの水谷豊ファンであり、大げさな言い方をすれば、自分の人生は水谷豊と共にあると思っているぐらいだ。

 そのほかには、「相棒」のストーリー展開がおもしろいからであるのはもちろん、役者の個性や味がいい具合に出ているからであり、毎回、人生模様の妙を感じながら、楽しんでいる。

 しかし、去る10月16日にスタートした「相棒・シーズン12」は、第1話を除いて、と言っても、10月30日放送の第3話は物理的に観ることができない環境下に置かれたために観れなかったから、正確には第1話と第3話を除いて、なんか味わいがもう一つである。
 例えて言うならば、スープカレーの味に出汁(だし)が今一つ効いていないといった感じなのだ。

 なぜなんだろうと、今までの放送内容を振り返り、考えてみた。

 私が下した結論は、「捜査一課」のメンツが変わってしまったから、というものだ。

 「相棒」の主役は、水谷豊演ずる警部・杉下右京と成宮寛貴演ずる刑事・甲斐享の二人だが、この相棒二人になにかと絡むのが「捜査一課」の面々だ。
 で、「相棒・シーズン12」の第2話以降、「捜査一課」のメンツは、川原和久演ずる伊丹憲一刑事と山中崇史演ずる芹沢慶二刑事の二人になってしまっている。
 相棒二人と「捜査一課」二人、この二対二のやり取りだと、以前に比べて平板すぎるのだ。

 以前は、「捜査一課」のメンツは三人だった。まあ便宜上、三人を甲乙丙とする。甲乙丙の三人だから、相棒二人と絡む「捜査一課」のメンツのパターンはいろいろある。
 甲、乙、丙の各単独、甲乙、乙丙、丙甲のコンビ、甲乙丙のトリプルといった具合に、パターンに幅と変化がある。
 放送日ごとの話の展開によっては、「捜査一課」のメンツパターンが二つ三つ四つにだってなる。
 これによって、ストーリーに奥行きが増し、おもしろくなるのだ。

 ところが、今は、「捜査一課」のメンツは伊丹刑事と芹沢刑事の二人だけになってしまったから、「捜査一課」のメンツパターンは、甲、乙の各単独というわけにもいかず、必然的に甲乙のコンビだけになる。
 毎回、相棒二人と「捜査一課」二人のワンパターン。変化がない。で、今一になってしまっている。

 「捜査一課」のメンツが三人から二人に変わるだけで、こうも「相棒・シーズン12」の味わいが今一になるなんて。私の率直な感想である。


 10月16日にスタートした「相棒・シーズン12」の第1話。

 久しぶりに観る杉下右京と甲斐享の特命係。元気満々で頼もしい。

 特命係と毎回絡む捜査一課の三人組。相変わらず、絡み方が味があるわいと感心しながら観る。「相棒」の各ストーリーの展開が飽きさせないのは、一つには、この三人組の演技力の賜物である。

 三人組は、伊丹憲一刑事役の川原和久、三浦信輔刑事役の大谷亮介、芹沢慶二刑事役の山中崇史。

 第1話の中で、三浦信輔刑事は、昇任試験に合格して巡査部長から警部補に昇任し、係長に就任する。
 エッー、捜査一課の三人組としてエラク忙しい中で昇任試験に合格するとは、すごいなあ、おめでとう、だ。

 今まで、タメ口で会話してきた伊丹刑事がとたんに三浦信輔係長に敬語を使い始めたのがおもしろおかしい。

 そうか、捜査一課の三人組は、三浦信輔係長とその部下二人という装いも新たに、新境地を開いていき、楽しませてくれるのだな。

 そして、第1話中で三浦信輔係長は、捜査中に犯人一味の一人から足を刺される。

 杉下右京と甲斐享の特命係、それに捜査一課の残りの二人の活躍で、事件は解決する。いつもながらの軽快なテンポと含蓄あるストーリーはさすがだ。

 さあ、エンディング。今後が楽しみだ。その瞬間、とんでもないことが起こった。

 三浦信輔係長の刺し傷は重傷で、一生杖が手放せない状態だという。そして、例の参事官が刑事から内勤への配置換えを提示したのを振り切り、三浦信輔係長は警視庁を退職してしまう。

 しかし、それはないだろう。

 三人組の中で唯一妻子持ちで、定年退職にはまだ何年もあるだろう三浦信輔係長。警視庁を退職して、どうやって生活していくのだろう。
 今の時代、中高年の再就職は厳しい。刑事でなく内勤でも警視庁の中で仕事していくべきだ。

 しかし、三浦信輔係長はそれを潔しとしなかった。

 病院のベッドの上で、三浦信輔係長は、悲しみの苦しい息で、声を絞り出すように、伊丹刑事に言う。
 「人間万事塞翁が馬(にんげん ばんじ さいおうがうま)さ」

それを聴いた伊丹刑事は、耐えきれなくなって、部屋を飛び出す。階下をガラス越しに見下ろす踊り場付近の手すりにしがみつき、伊丹刑事が忍び泣く。

 それを離れたところから、芹沢刑事がじっと見つめる。彼も泣いているのだろう。

 人間万事塞翁が馬とは、人生における幸不幸は予測しがたいということだ。
 
 しかし、三浦信輔係長との別れは寂しい。しかも、「相棒・シーズン12」スタートの第1話限りで別れとは。
 それはないだろう、との思いで、ブログに書き、タイトルをつけた。
 「相棒・さらば三浦信輔係長殿」


 あれから1月以上が過ぎた。1月以上が過ぎても「相棒・三浦信輔係長」の検索キーワードで私のブログにたどり着く人はひきもきらない。

 大谷亮介演ずる三浦信輔係長。三浦信輔係長の存在が「相棒」の中でいかに大事であったか、大谷亮介さんがいかに存在感ある俳優であったか、「相棒」の中にいなくなってみて、私たちは、はじめてそのことを知った。

 ここにも、人生模様の妙がある。

 今、改めて、言わせていただく。

 「相棒・ありがとう三浦信輔係長殿」

 そして、「相棒」の脚本家の先生方には、「捜査一課」のメンツが三人から二人に変わることによって、「相棒・シーズン12」の味わいが今一になっている現状の打開策について、善処をお願いしたい。 
 



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脇役

トパーズさん

ドラマでの脇役は、大事ですね。
「相棒」の刑事トリオ、3人の個性が面白かった。
確かに、一話で昇進後に怪我し、退職してしまうのは
ちょっと呆気なかったです。
脇役で、印象に残っているのは、「ガリレオ」の大学助手役の渡辺いっけい、「ドクターX 大門未知子]の岸部一徳、「相棒」では、角田課長と米沢さん。それぞれいい味出してます。

2013/11/28 02:56:16

寂しいですよね

さん

wasaoさん、おはようございます。
捜査一課が2人になり寂しくなりましたね。
大谷亮介さんは、相棒スペシャルでの役が終了後、ほどなく何かの2時間ドラマに出ておられました。その時は犯人役でしたが。
これから新境地を切り拓かれるのかもしれないな、と思いました。

2013/11/25 10:03:16

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