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「楽天日本一と浪江焼きそば日本一」 

2013年11月23日 ナビトモブログ記事
テーマ:暮らし

 東日本大震災の発生から早いもので2年8か月が経過した。しかし、東日本大震災からの復興は、途上にあり、本格的な復興はこれからという状況にある。

 復興庁のホームページを見ると、去る10月25日現在で、?全国の避難者等の数は、約28万2千人、?避難者等は、全国47都道府県、約1,200の市区町村に所在、?自県外に避難等している者の数は、福島県から50,633人、宮城県から7,373人、岩手県から1,531人となっている。

 東日本大震災からの復興を勢いづかせるもの、それは、被災地の方々ができるだけ心を明るくして頑張ろうとする意欲を横溢させることだ。

 その助けとなるのが人からの励ましであり、明るい話題である。

 東日本大震災の発生以降、これまで数多くのアスリートや音楽家が被災地を訪れ、被災者を励まし、被災地に希望と勇気を与える活動を展開してきている。やはり、スポーツや音楽の力は大きい。 

 高校野球の甲子園大会の優勝旗は、長い歴史の中でまだ白河の関所を越え、東北旅行をしたことがない。優勝旗の白河越えは、東北6県にとって、永年の悲願である。
 優勝旗の東北旅行は、近年、何度も実現しかかってきているし、実現への流れは、着実に前進している。

 だから、とりわけ今年の夏は、甲子園大会の応援に熱が入った。優勝旗の白河越えが実現すれば、東北6県にとって、なかんずく被災地の方々にとって、このうえない明るい話題だ。被災地の方々のためにも、優勝旗の白河越えがほしいと思った。

 東北6県の各県代表チームの1回目の闘いは、5勝1敗という史上初の好スタートを切った。その後、ベスト16に我が青森県の聖愛高校、岩手県の花巻東高校、山形県の日大山形高の3校が入り、花巻東高校と日大山形高の2校もが揃ってベスト4に進むのを観て、いけると思った。


 しかし、勝負は時の運であり、またしても、優勝旗の白河越えは叶わなかった。

 
 本当に今年こそは優勝旗の東北旅行がほしいと切望しただけに、勝負は時の運ということは分かりつつも、おお神様!であった。

 
 あれから、 時日が流れ、晩秋を迎えた。
 

11月3日の文化の日、日本シリーズ第7戦が東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地・Kスタ宮城で行われた。

 楽天が3-0で巨人を下し、通算成績4勝3敗で初の日本一に輝いた。楽天にとっては、球団創設9年目にして初、星野監督にとっては、選手時代、監督時代を通じて初めての日本一だ。

 高校野球の優勝旗の白河越えは叶わなかったけれど、日本シリーズのチャンピョンフラッグが東北の地にはためくのだ。

 試合終了後、星野監督の優勝インタビューの声が球場全体に響きわたった。

「もう最高!東北の子どもたち、全国の子どもたち、そして被災者の皆さん、これだけ勇気を与えてくれた選手を褒めてやってください!」

「就任当時、大震災で苦労なさっている(被災者の)皆さんを見ると、日本一になってみんなを癒してあげたい!それしかない!と信じてこの3年間やってきました。まだまだ、被災者の皆さん、ご苦労なさっています。ほんの少しでも、雀の涙でも癒してあげられた。そういう風にいつも考えていました。ありがとう!!!」

 楽天の選手たちは、被災地の子どもたちや大人たちに優勝することを約束していた。そして、見事に優勝した。しかも、パリーグの初制覇だけでなく、初の日本一にも輝いた。
 
 自分たちと共に戦ってくれる人たちが約束を果たしてくれたときは、自分たちもお返しをするのが礼儀というものだ。
 だから、東日本大震災の被災地は、この先、震災からの復興を見事に実現するし、周りの東北各県民がこぞってそれを応援する。

 楽天の日本一が東北にもたらす効果は、極めて大きい。


 楽天の日本一から一週間後の11月10日、愛知県豊川市で開かれた全国B級ご当地グルメによるまちおこしの祭典、第8回「B-1グランプリ」は最終日を迎えた。

 朝日新聞デジタルの配信ニュースによれば、今回は全国から過去最多の64団体が出展し、2日間で過去2番目の58万1千人(主催者発表)が訪れた。優秀作品の順位は、来場者が使った後の割り箸を気に入った団体の投票箱に入れ、箱の重さを比べて決める。

 優秀作品の発表が進み、残すは、栄えある金メダルの発表のみ。会場に詰めかけた25万人を越える来場者が固唾を呑んだ。

 金メダルのゴールドグランプリのコールを受けたのは、福島県双葉郡浪江町は浪江焼麺太国(なみえやきそばたいこく)の「なみえ焼そば」。

 その瞬間、どよめきが起き、万雷の拍手が続く。浪江町の浪江焼麺太国の面々は、万歳をしながら、泣きじゃくっている。

 しかし、B級ご当地グルメ・浪江焼きそばの実力に照らせば、今回の日本一決定は、別段サプライズではない。

 浪江焼きそばは、これまで、B-1グランプリの全国大会で、めざましい成績を収めているのだ。

 東日本大震災が発生した2011年の11月に開催の第6回姫路大会は、出展が63団体で、来場者数は51万5千人を数えた。東日本大震災で壊滅的な被害を受けた浪江町から参加するだけでも、奇跡的だが、浪江焼麺太国の浪江焼きそばは、第4位であった。

 続く、翌2012年10月に開催の第7回北九州大会は、出展が同じく63団体で、来場者数は61万人にも及んだ。そこでも、浪江焼麺太国の浪江焼きそばは、第4位である。

 そして、何事も三度目の正直だ。今回、見事に第1位のゴールドグランプリに輝いた。何のものでも、全国制覇はなかなかできるものではない。

 楽天の日本一が東北にもたらす効果の典型的な一例が今回の浪江焼きそばの日本一である。


 グルメにも、A級もあれば、B級もある。
 A級グルメとは、宮廷料理を代表例とする、一流としての評価が定着している高級料理を指す。高級食材を使った料理や食品もA級グルメだ。
 これに対し、B級グルメとは、日常的に食される安価で贅沢でない庶民的な飲食物のことだ。我々の大部分は、一年中のほとんど毎日、B級グルメに生かされていることになる。

 B級グルメだからといって、侮ることなかれ。

 B-1グランプリの全国大会は、発展に発展を重ね、今では、大会開催による経済効果が30億円を越えるとも言われる国民的ビッグイベントである。
 そのB-1グランプリの全国大会において、浪江焼きそばは、60を越える出展団体の中で2年連続での第4位を経て、今回、堂々の第1位だ。

 東日本大震災に伴う福島原子力発電所の原発事故により、浪江町の全町民がふるさとを追われて以来、浪江町の人々は、帰って住むことができず、待ってくれる人もいない。そして、ふるさとにいつ帰って住めるようになるのか、全く見通しが立っていない。

 そんな苦難の続く中での浪江焼きそばの日本一だ。被災地を含む東北各県民がこぞってそれを賞賛し、同時に、自分たちも頑張ろう、浪江焼きそばに負けるな、となる。浪江町にできるなら、自分たちにもできる。

 たかがB級グルメ、されどB級グルメ。たかが焼きそば、されど焼きそばである。浪江焼きそばの日本一は、東日本大震災からの復興の一つのシンボルだ。

 楽天の日本一、浪江焼きそばの日本一、やはり日本一っていいものだ。東北に自信をもたらしてくれるところ大である。

 さあ、全国からの応援に感謝しつつ、がんばろう東北! がんばろう日本!



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