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「はなまるマーケット」と「あさイチ」 

2013年11月16日 ナビトモブログ記事
テーマ:暮らし

 NHKオンラインのよくある質問集の中に「NHKは民営化できないのか」という項目がある。NHKの回答を次に掲げる。
 

 NHKを民営化して、利潤確保のため視聴率競争を重視せざるをえない民放を、日本の放送界にもう1社増やすことが、果たして視聴者のみなさまの利益につながるかどうか、慎重に考慮する必要があります。
 視聴率競争によって、内容は優れているものの、視聴率が取れない番組は続けられないとなると、番組の画一化や質の低下が懸念されす。

 この回答には、同意する。しかし、最近のNHKがやっているのは、この回答と逆のことだ。NHKは、民営化しない方がいいと言いながら、やっていることは、NHKの民放化だ。

 最近のNHKのクイズ番組やバラエティ番組は、民放と同じことをやっている。出演者も番組構成も、民放とどこが違うというのか。

 昔はNHKにはなかった朝に放送の「あさイチ」という番組。これだって、こういう番組を設ける発想自体、民放を意識してのことだろう。

 まあ、百歩譲っても、「あさイチ」の中身などで民放と同じことをやるなと言いたい。

 それと、出演者も民放と同じ人を民放番組に続けて起用するなんてことはするな。

 例えば、コメンテーターの室井佑月さんは、視聴率を取れるから、民放に引っ張りだこだ。その室井さんが民放番組に出た次の日にNHKの「あさイチ」に出すなんてことをしている。

 NHKにはNHKらしい独自性や個性の発揮を求めたい。

 昔のNHKは、現状のようではなかった。

 主題歌「地上の星 」を 中島みゆきが 高らかに歌う「プロジェクトX 挑戦者たち」という看板番組などをかつて作ったNHKマンの誇りはどこに行ったのか。

 そもそも、NHKは、国民が負担する受信料収入で運営される公共放送だ。
 対する民放の運営経費は、 CMなどのスポンサー収入によって賄われている。だから、民放第一に考えるのは、視聴率だ。
 
 NHKは民放と同じことをやらなくていい。NHは視聴率を気にしなくていい。
しかし、だからと言って、アホな番組を作ってもいいということではない。

 NHKには、民放では作れない番組、できない組をやってもらいたい。


 去る11月6日、「『はなまるマーケット』来3月で終了 『あさイチ』に食われた」と題し、スポニチアネックスの配信ニュースが流れた。 それによれば、TBSの朝の看板番組「はなまるマーケット」が来年3月で終了するという。

 主婦向けの生活情報番組として、他局がワイドショーを編成する時間帯の中で、1996年9月3日に放送をスタートした「はなまるマーケット」。岡江久美子と薬丸裕英がメーン司会者を務め、人気を博してきた。
 放送スタート当時、女優の岡江久美子は40歳、元「シブがき隊」のアイドル・薬丸裕英は30歳、新鮮なコンビが話題を呼んだ。
 それから、17年の歳月が流れた。早いものだ。二人のメーン司会者は、相変わらずの輝きを見せているものの、岡江久美子は57歳、薬丸裕英は47歳になった。そして、視聴者の私たちも17歳年を取った。

ネットの配信ニュースによれば、「はなまるマーケット」の終了の原因は、視聴率低迷であり、次のような事情があるという。

 「はなまるマーケット」は、健康や美容、節約などの主婦が知りたい情報を分かりやすく伝えたほか、日替わりの著名人ゲストと、ほのぼのとしたトークを展開して人気となり、この時間帯では高視聴率の6〜7%をマークした時期もあった。

 だが、NHKが2010年から同じジャンルの生活情報番組「あさイチ」を同時間帯にスタートさせてから人気にかげりが見え始め、最近は視聴率2〜3%が目立った。

 「あさイチ」の前半(前8:15〜9:00)は朝ドラに引き続くことから、朝ドラ人気にも支えられ、視聴率10%台を叩きだし、他局のワイドショーも5〜6%を記録する中で、「はなまる」は後れを取るようになった。

要するに、1996年放送スタートの「はなまるマーケット」に対し、同じジャンル、同じ時間帯でNHKが2010年から殴り込みをかけたという図式だ。

 しかも、インターネット上のオンライン百科事典・ウィキペディアの「あさイチ」についての記述によれば、 「NHKは番組立ち上げにあたって、同コンセプトでほぼ同時間帯で放送していたTBS『はなまるマーケット』のスタッフを制作会社ごと引き抜き、そちら番組の手法を取り入れ、番組制作を行っている」とある。

 そもそも、NHKは、国民が負担する受信料収入で運営される公共放送だ。つまり、NHKの見解にあるように、「視聴者のみなさまに負担していただく受信料を基盤とすることで、組織運営の独立性を保障された公共放送が、視聴率や市場原理にとらわれることなく、質の高い多様な放送を総合的に行うことが」できるのだ。
 
 対する民放の運営経費は、CMなどのスポンサー収入によって賄われている。だから、民放には、スポンサー重視からくる制約がある。

 今述べた点を踏まえて、「はなまるマーケット」と「あさイチ」を比較すれば、民放の「はなまるマーケット」は、スポンサー上の制約から、30代の女性向け中心になるのに対し、NHKの「あさイチ」は、そうした制約がないから、テーマも内容も自由勝手に設定でき、若手から中高年世代までの関心事を幅広く扱うことができる。

 CMなどのスポンサー収入に頼る民放と受信料収入に支えられるNHK。いざとなれば、NHKの資金力が物を言う。
ウィキペディアの「あさイチ」についての記述が正しいとすれば、NHKは、資金力に物を言わせ、「あさイチ」立ち上げに当たって、「はなまるマーケット」のスタッフを制作会社ごと引き抜き、その番組手法を取り入れ、番組制作を行っている。

 こんなんじゃ、視聴率合戦で「あさイチ」が「はなまるマーケット」に勝つのは、当たり前だ。


 平気で民放のやり方をパクリ、受信料収入で支えられていることを逆手にとって、自由勝手に視聴者受けを狙い、結果して、先行の民放番組を潰す。

 NHKは、なぜそんなえげつないことをするのだろう。モンチッチに籠絡されるなんて見苦しいことは止めろ。

 NHKには、民放ではやらない分野、やれない分野で良品を作ってもらいたい。それこそが公共放送の使命だ。

 考えてみれば、「はなまるマーケット」のメーン司会者のお二人、岡江久美子さんと薬丸裕英さんは、大したものだ。
 17年前、スタート時のお二人を観た時、女優と元アイドルの若々しい組み合わせに驚いた私たち。私たちも若かったし、世の中は、今ほどひどくはなかった。
 お二人の頑張りは、NHKに恥も外聞もなく民放の真似をさせるほどに魅力的だったということだ。

 岡江久美子さん、薬丸裕英さん、17年間以上にわたって、御苦労さまです、お疲れさまです、ありがとうございます。私たちは、自らの来し方を振り返るたび、「はなまるマーケット」とお二人を思い出すでしょう。

 どうか、「はなまるマーケット」終了後は、岡江久美子さんは女優として、薬丸裕英さんは中高年のアイドルシンガーとして、存分にご活躍下さい。応援しま〜す。

 


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