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「食品偽装・阪急阪神ホテルズ」 

2013年11月10日 ナビトモブログ記事
テーマ:暮らし

最近の世の中は、どうもあべこべな世の中になってきているようだ。

 例えば、ブランドをめぐる事件について考えてみよう。

 ネットで調べたところによれば、強いブランドとは、個々の顧客の関心領域において圧倒的な価値的優位を確立しているものであり、また、その顧客の期待を常に裏切らないことを約束する製品や企業の象徴のことを指す。

 そして、ブランド力とは、そのブランドが持つ魅力であり、創業から培ってきた企業や製品に対する良いイメージをいう。

 お客は、ブランドが持つ圧倒的な価値的優位に魅力を感じ、ブランドは、お客の期待を常に裏切らないことを約束し、そこにお互いの信頼関係がある。それは、長年の信頼関係に基づいて形成され、維持されている。

 ブランドをめぐるキーワードは、信頼であり、常に裏切らないことの約束である。

 しかし、最近のブランドをめぐる事件は、お客がブランドに対して持つ信頼を逆手に取り、お客を裏切らないどころか、騙し、それによって不当な利益をせしめるものだ。

 どう考えても、あべこべだ。


 最近の相次ぐ食品偽装発覚の発端は、阪急阪神ホテルズであり、去る10月22日に発覚した。
 
 阪急阪神ホテルズの食品偽装は、その系列8ホテルのレストランなど23店舗のメニュー47種類で行われ、「鮮魚のムニエル」と表示しながら、実際は冷凍保存した魚を使用するなどの偽装が行われていた。偽装が行われていた期間は、2006年3月から今年9月までの7年半だという。

 10月24日に行われた阪急阪神ホテルズの出崎社長の記者会見について、ネットの配信ニュースは次のように伝えている。
 
「意図を持って誤った表示をしたことはない。偽装ではないと認識している」とし、誤表示だったと強調した。
メニュー表示は偽装ではないかとの質問に「従業員が意図を持って表示し利益を得ようとした事実はない。誤表示と思っている」と答えた。

 出崎社長は、阪急阪神ホテルズのしたことは、「偽装でなく誤表示だ」と言う。

 それじゃ、偽装ってなんだ? 誤表示ってなんだ? 例によって、ネットで調べてみた。

 偽装とは、事実とは異なるのに、あたかもそれが本当であるかのように偽ることをいう。
 偽るとは、次の意味だ。1 事実や自分の本心を隠し、真実を曲げて言ったり、したりする。「身分を―・る」「病気と―・る」2 だます。あざむく。「人を―・る」「己を―・る」

出崎社長は、だますつもりはなく、表示を誤っただけだと言いたいらしい。しかし、「23店舗のメニュー47種類で、7年半も」という規模と期間は、世間の常識からすれば、誤って表示したという範疇のものではない。

 出崎社長が「偽装でなく誤表示だ」と言うことは、「私どもの会社は、23店舗のメニュー47種類で、7年半も誤った表示を続けるような馬鹿な会社であり、非常識極まりない会社である」と認めるに等しい。

 それと、「従業員が意図を持って表示し利益を得ようとした事実はない。誤表示と思っている」と答えているが、問われているのは、阪急阪神ホテルズという会社の対応の客観的なあり方であって、個々の従業員の意図うんぬんではない。

 阪急阪神ホテルズが馬鹿な会社でも非常識極まりない会社でもないならば、というより、まともで常識
ある阪急阪神ホテルズが「23店舗のメニュー47種類で、7年半も」の問題表示をしたこと自体、「誤表示でなく偽装だ」ということだ。

 去る10月28日の産経ニュースは、次のように伝えた。

出崎社長は「偽装とは故意に人を欺くことが前提。客を欺く意図をもって不当な利益を得ようとする考えはなかった」と改めて偽装の意図を否定したが、「阪急阪神ブランドへの信頼の失墜を招いた責任は重い」とし、11月1日付で社長と阪急阪神ホールディングス取締役を辞任するとした。

これを見ると、残念ながら、阪急阪神ホテルズは非常識極まりない会社のようだ。

 阪急阪神ホテルズが「23店舗のメニュー47種類で、7年半も」の問題表示をしたこと、それ自体が「故意に客を欺く意図をもって不当な利益を得ようとし、実際に不当な利益を得てきた」ことそのものであって、100%偽装に当たる。

 それと、社長辞任の理由を「阪急阪神ブランドへの信頼の失墜を招いた責任は重い」としている点が問題だ。

 「信頼の失墜を招いた」という受身の言葉遣いは、何たる言い草だ。

 そうじゃない。あなた方は、決して受身なのでなく、あなた方は、お客を騙したのだ。

 「お客の阪急阪神ブランドへの信頼があることに乗じ、長年にわたり食品偽装を続けてお客を騙し、不当な利益を得てきた。それがこのたび発覚し、もって信用を失ってしまった責任は重い。したがって、社会を騙してきたことを深くお詫びするとともに、責任を取って社長を辞任する」 これが正確な社長辞任理由というものだ。

 あべこべなことは言うな。

 
 平成に入ってから直ぐのバブル崩壊。その後の20年間は、俗に失われた20年と称され、政治の無策ぶりが続いた結果、我が日本は、いろいろな意味で没落してしまった。

 もはや、志の高い政治家がいなくなってしまったどころか、日本は、政治家はもちろん、官僚も、とどのつまりは政府も、感度が悪い。

 企業経営者は、まだましかなと思ってきたが、最近の厚顔無恥な事件、それも業種を問わず、しかも連日のように相次ぐ事件を見せつけられると、浅はかであったようだ。

 日本再生のために、みんな、ちゃんとやろうよ。

 あべこべなことはせず、当たり前のことは当たり前にやろうよ。



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