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「仮面舞踏会」にもあらず 

2013年09月16日 ナビトモブログ記事
テーマ:暮らし

 ヨーロッパにおいて歴史が古く今の世に脈々と受け継がれているイベントがある。仮面舞踏会(かめんぶとうかい)である。
 仮面をつけて身分素性を隠して行われる舞踏会、ダンスパーティーのことだ。中世後期のヨーロッパ宮廷において行われたのが起源だという。

 仮面をつけて身分素性を隠して行われる舞踏会だから、相手がどこの誰かは分からない。分からないこそ、ワクワク感、ゾクゾク感がある。
 
 しかし、どこの誰かは分からないけれど、とりわけ顔は全く分からないけれど、どんな背格好でどんな声でどんな香水をつけているかは分かる。
 ダンスを踊っているときに、相手の息づかいや肌のぬくもりだって感じることができる。
 これだけ分かれば、たとい顔が分からずとも、相手の人格のいいところまでは把握できるだろう。

 仮面舞踏会の仮面人(かめんびと)は、月光仮面のようなものだ。
 昭和テレビの名作『月光仮面』の主題歌を聴けば、一目瞭然だ。

 どこの誰かは 知らないけれど
 誰もがみんな 知っている
 月光仮面の おじさんは
 正義の味方よ よい人よ
 疾風(はやて)のように 現れて
 疾風のように 去ってゆく
 月光仮面は 誰でしょう
 月光仮面は 誰でしょう


 今のインターネット世界で行き交う人間同士は、お互いどこの誰かは分からない。その点では、仮面舞踏会の仮面人や月光仮面と同じだ。

 しかし、仮面人のように、どんな背格好でどんな声でどんな香水をつけているかも、ダンスを踊っているときに感じる相手の息づかいや肌のぬくもりも、分からない。
 月光仮面のように、「正義の味方よ よい人よ」なのかどうかも、分からない。

 分からないことだらけだけれども、確かに、相手の人間はいる。しかし、目には見えない。まるで、透明人間のようだ。

 インターネット世界では、透明人間同士が行き交う。透明人間同士がお互いに拍手をし、コメントをつけあったりしている。

 こうしたことに、いったいどんな意味があるんだろう。最近、ふと考える。

 ブログに書かれていることには、ウーンとうなるような含蓄のあること、あるいは深いうんちくに出会うことがあり、そんな時は、感心することしきりである。

 しかし、そうではなく、毎日何を食べただの、何を買っただの、何をしゃべっただの、どこへ行っただのを書いているブログ記事がある。

 それがその時々の季節感を感じさせるとか、何かハッとする気づきを与えるとか、行ったことがない人には今度行ってみようとする気を起こさせるとか、そうした妙味があるのならば、なるほどと思う。

 しかし、どこの誰かは分からない透明人間が、単純に、毎日何を食べただの、何を買っただの、何をしゃべっただの、どこへ行っただの、なんの妙味もないようなことを知ること、つまり、そういうブログ記事を読むことに、いったいどんな意味があるんだろう。

 最近、ふと考えるようになって、一見して、それと分かるブログ記事は読まなくなった。もちろん拍手をすることもない。


 インターネット世界で行き交う透明人間たち。お互い一生懸命に、拍手をし、コメントをつけあったりしても、所詮、透明人間同士だ。
 それを考えると、なんか空しい。秋の気配を強く感じるからだろうか。
 今まで、何人かの人が退会していった。その中には、透明人間の空しさを感じ取ったがゆえに、退会していった人もいるんだろうな。

 しかし、ここまで書いてきたが、インターネット世界でどんなブログ記事を書こうが、どんな作品を投稿しようが、それは、個々の透明人間の自由勝手だ。
 誰かに対してとやかく言うつもりもないし、言われる筋合いもない。自明の理だ。


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日々トライで

プラチナさん

当方も、ブログ投稿の当初、WASAOさんと同じ様に思った事も有りましたが、意味とか価値とかは考えず、自分の感じた事、体験した事などを自由に記して、もし、それに共感してくれる方が有れば良かった、と思ってます。
また、何かを記す事が、記憶を呼び返したり、新たな見識も加える事にもなれば、ボケ防止にもなるのではないかとも思っています。
更に、気楽に、愉しく、遊べれば、これに越した事は有りませんね。
これからも、宜しく願います。

2013/09/16 23:46:24

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