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「金魚アート」 

2013年09月14日 ナビトモブログ記事
テーマ:人生

 私たちの日常生活に身近で馴染みがある魚と言えば、金魚だ。和金、出目金、琉金、ランチュウ(蘭鋳)といった種類がある。

 和金は、食用のフナの突然変異を飼育して品種改良を重ねたものだから、フナに似た流線型の魚体が特色である。

 出目金は、説明するまでもなく、 眼が左右両方に大きく突き出ている。

 琉金は、丸みが強い腹部を持ったずんぐりとした体形であり、ヒラヒラと舞う感じの尾ビレ等のヒレに特色がある。

 ランチュウ(蘭鋳)は、背ビレがなく、ずんぐりとした魚体で、 頭部の肉瘤の隆起が特色である。

 小さい頃、夏の宵宮て゛金魚すくいをやり、金魚を二匹ゲットした。種類は、和金だ。
 週に一回、近くの沢水を汲み、水を取り替えてやりながら飼っていったら、金魚たちは、20年近く生きた記憶がある。小さかった金魚も随分大きくなった。そりゃそうだ、金魚の成人式を迎えるようなものだもの。

 こうなると、物言わぬけれど、金魚は、家族の一員だ。

 金魚と聞けば、そうした小さい頃の思い出が浮ぶ。

 
 夏の盛りを感じながら、先日、ネットサーフィンを楽しんでいたら、「金魚アートを楽しむ アートアクアリウム2013」という文言が目に飛び込んできた。

 なんだろう、これは。

 分かったのは、アートアクアリウムとは、アクアリウムとアートを融合させたものだということだ。
 アクアリウムは、水生生物の飼育設備を指すから、アートアクアリウムとは、今の場合は、金魚を飼育水槽で飼った状態で、それでもって、芸術的な見せ方あるいはショーを楽しんで貰うことだろうと理解した。

 東京の日本橋で9月23日まで開催されている「アートアクアリウム2013」の開催メッセージを紐解いてみる。
 テーマは、「江戸・金魚の涼」。テーマ名が洒脱で面白い。
 江戸時代に花開き、日本人に親しまれてきた“金魚”にスポットを当て、和をモチーフにデザインされた水槽と光・映像など、最新の演出技術が融合した水中アートの展覧会だという。
 主役である金魚は、約5,000匹で、古き良き江戸情緒が感じられる水中空間を艶やかで優美に舞い踊るとある。

 更に面白いのは、次のくだりだ。

 水槽で繰り広げられる金魚たちの「大奥」

 大奥は、江戸城に存在した将軍家の正室や子女、奥女中たちの居所で、将軍以外は男子禁制であり、常時3,000人ものビジョビジョたちがいたというではないか。

 それが、「大奥」、金魚たちの「大奥」ときた。

 そうしたら、巨大金魚鉢シリーズの大作「大奥」との表現があり、実態は、次のようなものだ。

 金魚たちの「大奥」の名が示すとおり、大奥で生きる女中たちをイメージしながら、一番上の大きな水槽には位(価格)が高い金魚を入れ、下の小さな水槽にいくほど位(価格)が低い金魚を入れつつ、上から下へ大小の水槽を何個かずつ並べながら、三層に積み上げるかのように、芸術的に展示する。

 そして、次のごとき紹介文言が目につく。

 それぞれの水槽に生きる金魚たちが、それぞれの中で美を競い合う美しくもはかなげな姿は、私たちが暮らす社会と重ねあわさずにはいられません。

 これを見て、大笑いしてしまった。ワッハッハ、ワッハッハ。

 だって、金魚たちは、位(価格)が高いとか位(価格)が低いとかなんて、全然気になどしていない。
 金魚たちは、のびのびと暮らせる「あずましい」アクアリウムがありさえすればいいと言うだけだ。
 それが確保されるのであれば、アートを融合させたっていいわよ、融合させたいのなら。

 
 私なんかのシニアは、金魚→夏の宵宮→金魚すくい→和金ゲット→水槽飼育と連想するのが関の山である。

 しかし、芸術家の先生は、違う。
金魚→金魚アート→アクアリウムとアートの融合→アートアクアリウム→金魚たちの「大奥」と連想していくのだ。

 今年の金魚アートは、「アートアクアリウム2013」だが、昨夏開催の「アートアクアリウム2012」では、20万人を超える観客動員数を記録したのだという。
 入場料は、一般1,000円、子供600円だから、両者の平均で800円とみても、入場料収入は、20万人×800円=1億6千万円だ。
 恐るべし、金魚アート。

 ここで大事なのは、金魚アートだということである。金魚以外の別なもののアートでなく、金魚アートがみそである。

 日本人は、昔から金魚が好きだ。金魚は、最も身近で馴染みがある魚と言える。日本人には、金魚好きのDNAが受け継がれているのだ。だから、日本人の頭は、金魚を見るだけで快感を感じる。芸術家の先生は、そこを突いている。上手いものだ。

 金魚アートは、ことほどさように、いかに想像力と創造力を働かせるのが大事かを示す好例である。


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