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平成の虚無僧一路の日記

「新内(しんない)」って知んない? 

2013年07月14日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



9月7日 京都リーガロイヤルホテルでの「富士松松園」さんの
会で尺八伴奏を相勤めることになり申した。「松園」さんは、
毎年「新内」の会を開いてござる。お食事付きで一万円。
そういう世界にお招きいただけることは、ほんとに光栄な
ことです。

詩吟、一絃琴、ご詠歌、そして「新内」。もちろん「楽譜」
なんてございません。いつも「初(はつ)体験」。
して、出し物は?
『籠釣瓶花街酔醒(かごつるべ さとのえいざめ)』

はて、とんと存じませぬ。ネットで調べました。何でも
でてきて便利な世の中になりました。ストーリーは


佐野の「次郎左衛門」という実直な商人が、吉原の花魁(おいらん)
「八ツ橋」に一目惚れし、吉原に通い詰めて「八ッ橋」の身請け話に
まで漕ぎつけます。ところが、今日は身請けの返事をもらいに・・・
というところで、「八ツ橋」は 心変わりをしたか「主の顔を
見るのもいやでありんす」と断り、満座で「次郎左衛門」に
恥をかかせます。その場は怒りと涙をこらえて、いったん
故郷に帰った「次郎左衛門」でしたが・・・。
「八ツ橋」への未練と屈辱 堪(こら)えがたく、四ヶ月後、
再び吉原を訪れ、「八ツ橋」刃傷に及びます。

「新内」では サワリの部分だけを 30分ほどにまとめてあるので
なぜ「八ツ橋」が心変わりしたのか、事情が判りません。そこで
衛星劇場で放映された「歌舞伎芝居」を観ました。「次郎左衛門」を
中村勘三郎。なんと疱瘡をわずらって醜いアバタ顔。これで「顔を
見るのもいや」という理由がわかりました。その花魁「八ツ橋」を
「玉三郎」。もう次郎左衛門が人目見て放心状態になるのもわかります。

美しさの中にも、遊女の哀(かな)しみと、花魁の誇りと気位の高さ、
「八ツ橋」「次郎左衛門」そのどちらにも“哀れみ”を感じる話です。


ところで「籠釣瓶(かごつるべ)」って何だべ。なんと「八ツ橋」を
斬った刀の名称でした。「籠(かご)」で作った「つるべ」は
「水が溜まらない」に掛けて「水(血)もとどまらずに はじけるほど
よく斬れる」。その刀はなんと「妖刀、村正(むらまさ)」。

家康の父と祖父が 家臣に殺された時の刀が「村正」だったことから
「徳川に仇(あだ)なす妖刀」と、江戸時代では帯刀を禁じられていたもの。

この『籠釣瓶花街酔醒』は、江戸時代の享保年間に起きた
「吉原百人斬り」事件をもとにした作品で、歌舞伎として
初演されたのは 1888年(明治21年)。そうでしょう。
江戸時代には上演できなかったでしょうな。そんな知識が
あればこそ、理解も深まり 面白いのです。

さて、ところで「歌舞伎」では、二人のやりとりの場面で
全く鳴り物がはいりません。緊張の駆け引きの場を 顔の
表情で演じるのが見所。となると、尺八はどこで入るんだべ。
ここが思案のしどころ、腕の見せ所でありんす。

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