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たかが一人、されど一人
読後感「永遠の0(ゼロ)」百田尚樹著
2013年06月26日
テーマ:テーマ無し
数日前のこと、著者の百田氏がテレビのクイズ番組に出演して、小説を書く上で事前の調査がいかに重要であるかを力説していた。ゼロ戦については語り尽くせないほどの知識を蓄えたことを自負しているようだった。翌日すぐに購入して読んでみたが、テレビでの発言は尤もだと思う。私よりは大分お若い著者だが、時代背景にしても実に良く調べていらっしゃる。主人公は特定されない一般名詞の『ゼロ戦』であり、構成の芯柱であることに間違いないが、配する要素が多彩で非常に厚みのあるドラマとなって、面白さでは近来稀に見る感がある。極言すれば少年時代に夢中になって読んだ講談本や山中峰太郎の戦記物以来かもしれない。12章で構成されているのだが、各1章毎にドラマの盛り上がりが置かれ、さらに最初から最後まで貫くドラマの起承転結もきちんと整理されている。これは著者が放送作家出身故に他ならぬだろう。ゼロ戦は1940年即ち皇紀2600年に誕生している。しかしその寿命は戦闘機ゆえに、終戦までのたった5年しかなく、生産台数も精々1万機そこそこだったらしい。(以下内容に触れないように書きたい)そしてその殆どが戦争中に撃墜または空襲で破壊されたしまった訳である。当然のことながら操縦する搭乗員は、機と運命をともした人が殆どと考えていた。しかし、機が撃墜されても運良く生き残った人もいたことは事実に違いない。著者はそのことを前提に、膨大な取材を重ねて構想を練ったのだろう。時代小説も同じことだと思うが、特定の人物に照準を絞って発想すれば、時代考証もその人物の周辺に絞って行うことが可能だ。例えが適切でないかもしれないが、時代考証は殆ど必要はないし実在する人物も多すぎるだけに、却って何処をどのようなフィクションにするかは難しく、事前調査は大変だったろうと思うのである。結果的に登場する人間の主人公が、この作品に見事な命を吹き込んでいる。普通の時代小説とはもちろん、司馬遼太郎小説あたりとも異なり、最も近代の戦争にまつわるドラマである。センチメンタリズムやヒロイズムに過ぎても嘘っぽくなってしまうだろう。かと言って「3丁目の夕日」のようにヒューマニズムに過ぎると安ぽくなりすぎる。しかしさじ加減は絶妙だった。最後にタイトルが意味深である。『ゼロ戦』は先の大戦で出した莫大な犠牲の一つ。その上に日本の平和が築かれていることは誰もが承知のこと。我々後の世代が犠牲から学ぶべきを学び、2度と同じ過ちを繰り返してはいけないのも当然だろう。現代世相を見るに、必ずしもそうでないところもある。それは余りにもむなしく、永遠にゼロではないか?
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