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平成の虚無僧一路の日記

こうの史代 『 この世界の片隅に 』 

2010年08月16日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



今までにない視点で描き、昨年「文化庁メディア芸術祭の
マンガ部門・優秀賞」を受賞した。驚きである。

広島から20kmほど南の軍港町、呉に住む主人公すずと
家族、周囲の人々の、日常の生活を克明に描き、ストー
リーはゆっくりと進行していく。そして、やがて呉には
空爆が、広島には原爆が投下されるが、悲惨な情景や
エキセントリックな描写は無く、淡々と日常を描きながら、
主人公の心が崩れて行く内面をえぐり出しているのだ。

NHK「ラジオ深夜便」で、こうの史代はこう語っていた。

毎日のように図書館に通い、当時の雑誌や新聞を漁り、
各地の「昭和記念館」に出向いて、当時の日常生活が
どのようなものだったのか。町の風景、家の中の様子、
看板、電信柱のポスター、日々の事件など、徹底的に
資料を集めた。食べものが無くなって、どんなものを
食べていたのか、それと同じものを作って食べてみて、
味や口当たりを体感した」と。その努力があらばこその
彼女の漫画は徹底したリアリズムなのだ。

不自由な生活の中でも、庶民は食べるものを工夫し、
生きる知恵を働かせて、より明るく、前向きに、真剣に、
正しく生きることに、ささやかな楽しみを見つけていた。
そして、じわじわと しのびよる 戦争の影。
「戦争で勝とうが負けようが、どっちでもよかった」。
ところが、玉音放送で日本が降服したと知った時、怒りが
こみあげてくる。ほんわか、のんびり生きてきた主人公が、
とっさに好戦的な牙をむき出しにする。すべてが実在した
人の克明な取材に基づいて描かれているという。

案外、庶民の感情はこうだったかもしれないと、納得させ
られるリアリティがあるのだ。]]>

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