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たゆたえど、沈まず

チマチマと 

2013年04月25日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

大誘拐という日本映画のDVDを観た。
女房が知人からメチャクチャ面白いからとしつこいぐらいに言われた映画である。
とにかく面白いからということでDVDを渡されてしまったからには観ない訳にはいかない。
次回その方と会うまでに観なくてはということで女房が観始めた。
横で気が乗らないまま観ていたが、いつの間にか引きこまれ終わってみればスケールの大きい本当に楽しい映画であった。
自分にそれだけのスケールの心の準備ができていないまま観始めたので最初はつまらないというか馬鹿げたストーリーだと思ったが、骨太の大きな素晴らしい映画であった。
一体誰が作ったのかと最後に流れるテロップを見ていたら脚本が岡本喜八、監督も岡本喜八と出てきて流石だと大納得である。
ネットで調べてみるとその年の最優秀脚本賞と最優秀監督賞をとっている作品であった。
北林谷栄演じる主人公は、広大な山林を持つお婆さんであるが、私も女房も親の実家は山林である。
雄大な山の景色と時間の中で生まれ育つと、都会の人間とはちょっと違った物差しを持っている。
林業と言うのは木を一本育てるのに50年がかりである。
今伐採している木は50年前にお爺さんが植林した木で、伐採したあとに植林をするが、それは50年後の孫の代に渡すための植林である。
お爺さんが50年前に植林してくれたおかげで飯が食える訳だから親も祖父母も大切にする。今日働くのは50年後の孫のためである。
私の父の郷里では、50町歩の山林を1町歩ずつ50年周期で植林と伐採をする。それを何百年も延々と続けている。
私の従兄弟は築350年の家に住み何百年も前の先祖から延々と引き継いだ山を守って生活をしている。

我々は今現在都会でチマチマと生活しチマチマと悩んでいるが、自分たちのチマチマに気づくのを忘れてしまっている。
大誘拐という映画をみて、チマチマしている自分たちに改めて気付いた。
病気で悩むのも将来の不安もチマチマそのものである。
都会に染まってしまっている。
父の郷里に帰って従兄弟たちに会うと
「茂作ちゃん、帰って来いよ、山のどこに家を建ててもいいし木はふんだんにある。米も野菜も余るほどあるから皆で暮らせばお互いに困った時は助け合える。お互いに介護し合って最後に残った一人だけが介護保険使えばいい」と大笑いになる。
素朴で大きな従兄弟達を見ていると私には最後の最後に切り札があるなぁと思える。
観終わって昼食後、さてチマチマと稼いでくるかと言いながら女房は出かけて行った。
チマチマと働きながら、もう一人の自分にそのチマチマを笑われながら、笑って仕事をしてご機嫌で帰ってくるに違いない。
たまには映画もいいもんですね。
大誘拐、オススメの映画です。

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