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たゆたえど、沈まず
屋根の修理
2012年08月28日
テーマ:テーマ無し
玄関のチャイムが鳴り、出てみると作業員風の無精髭のお兄さんが立っていた。
近所で太陽光発電の工事をしていて我が家の屋根の異変に気づいたという。
じつは、先日の爆弾低気圧の折に屋根の稜線を押さえているブリキの板が全部飛んじゃってむき出しになっている。
今年中に廃屋にするつもりでいたが、予定が遅れてどうしたものかと思案中の所であった。
安く応急処置をしてくれるというので頼んだ。
早速仲間を一人呼び出し私をホームセンターに案内してコーキングの材料を買い2450円、私が屋根に登るための履物が998円、以上を用意して三人で屋根に上がった。
突風で飛んだブリキ板をそのまま使い、目の前で応急処置を手際良くやってくれた。
2,3年は大丈夫、雨は一滴も漏りませんよと言う
鮮やかな腕前である。
1時間ほどで作業は終わり、信じられない安さで問題は解決してしまった。
大の仲良しの神様がまたも助っ人に登場してくれ、大感謝である。
縁の不思議というか、いつもながら思いもかけないことが起こり、生きていることが楽しくなってくる。
ツキと奇跡の中で生きている茂作さんである(笑)
女房が留守なので近所の喫茶店に二人を誘い慰労しながら色々な話をした。
聞けば彼は宮大工だったが3階から転落して大怪我をして大工ができなくなり、ソーラー発電の工事の下請けの下請けのそのまた下請けで何とか食いつないでいると言う。
96歳の祖父からいろいろ学んで育てられたらしく、お祖父さんから生き方を学び、大工が出来なくなっても、それを信じて守って生きているらしい。
我が家のチャイムを押したのは、ただ屋根の異変を知らせようと思っただけらしい。
仕事仲間が、余計なことをしても誤解されるだけだからと止められたが、門前払いでもいいから見過ごすことはしないでおこうと決断してチャイムをおしたらしい。
もう一人のコーティングをしてくれた男も職人技を持つ根っからの職人で、話していて何とも気持ちが良い。
すっかり仲良くなって楽しい一日であった。
毎日コツコツと片付けと掃除をしているから幸運が舞い込んだと思うことにしよう。
私が68歳だと知ると、ハシゴを使って何度も屋根に登った身軽さにびっくりされた。
気がつくと息切れしていないのである。
何故かと考えてみると、ハシゴは両手を使って体を上に引っ張りながら上るから足に負担がないからだと分かった。
屋根まで上がるには簡単だが、屋根からハシゴに乗り移る時が不安定で危険だ。
彼が乗り移る時のコツを教えてくれた。
ちょっとしたコツで安心してハシゴに乗り移れる。
コツを覚えてまた一つ人生が豊かになった。
夕方、彼らにお礼のハガキを書いて投函した。
良い縁を無駄にしないために。
良い一日に感謝。
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