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たゆたえど、沈まず
ほっときゃ治るよ
2012年06月26日
テーマ:テーマ無し
以前、私が風邪で職場を休んだ時、子育て世代の母親たちが以下の会話をしたらしい
茂作さん、風邪らしいけど、あの人、風邪薬絶対飲まないんだって
えぇーっ! 風邪って薬飲まなくても治るの?
うん、治るみたいよ、人参とかジュースにして飲むみたい
うっそぉー、人参で風邪って治るの?
薬を飲まないこのおじさんの話題で結構盛り上がったらしいけど、これを横で聞いていた50代の主婦が翌日私に、「トンチンカンな会話で面白かったよ」と報告してくれた。
子育て世代は子供の体調について何かあるとすぐに情報交換をしている。
横で聞いてる私が口癖のようにいつも言うのは「大丈夫!そんなもんほっときゃ治るよ」である。
私の口癖は、時に彼女たちの心配を少し軽くする
昔から自然界では、勝手に病にかかり勝手に治り、それを繰り返して丈夫になっていった。
ほっときゃ治る病はほっといて治すのが一番だと思う。
女房は赤ん坊の頃から健康優良児で、県の代表にもなったことがある。
おそらく小太りでゴムまりみたいにポンポン跳ねるように野山や川で遊んでいたに違いない。
体調が悪くてゴネると、母親から「うだうだ言ってないで早く学校行きな!友達と遊んでりゃ治っちまうから」と放り出され、4キロの山道を歩いて登校し、母親の言うとおり元気になって道草しながら家に帰ってきたそうだ。
一方、私は難産で仮死状態で生まれ、虚弱児として育った典型的な下町の子。
小学校は遠足に行けなかったり、体操の時間は見学することも多かった。
突発で高熱を出したり下痢をしたりするので医者に頼ることが多かった。
小学校の卒業の作文に将来何になりたいかを書いた作文集があるが、
同級生がいろいろな夢を描いているのに私一人、丈夫になりたい、健康になりたいと書いていた。
余程の切なる希望だったに違いない。
丈夫になるきっかけは水泳だった
小学校三年生の時に近所の市営プールを進駐軍が開放してくれて一時間10円で入れるようになった。
私は家で着替えて裸足で十円玉を握りしめ、夏休み中プールで過ごした。
冷たい水に入りブルブル震えながら、カンカン照りのプールサイドで甲羅干しをした
その繰り返しが、温冷浴効果となったに違いない
やがて泳ぎを覚え、運動神経がどんどん発達し、中学の頃は、イガグリ頭で真っ黒に日焼けして、赤い六尺フンドシでバッチリ決めたいっぱしのお兄ちゃんになっていた。
高校生の頃は水泳大会でリレーのアンカーになりゴボウ抜きで一着になりヒーローであった。
こんな頃から薬の世話になった記憶があまりない。
体力に自信ができたせいもあり、ほっときゃ治るを信条にずいぶん無茶をやってきた。
ほっとき過ぎた失敗もある。
盲腸を我慢しすぎて膿んで破裂して腹膜炎になってから手術をして九死に一生を得たことがある。
ほっといても神様と仲がいいのでちゃんと助けてくださる
「無駄に生きるんじゃないぞ、意味があるから助けた、価値があるから助けた、分かってるな!」
そんなセリフが聞こえてきそうだ
こんな経験を何度もしていると、生かしてもらっている、生かされていると実感する。
しかし、その事をしょっちゅう忘れる
昨夜もついつい弱音を吐いて、我が家の山の神のお叱りを受けてしまった。
言われることは正論でご無理ご尤もであるが、ホンネは違うだろう
彼女はこう言いたいに違いない
「おまえ、男だろう、ちゃんと男やれよ!そうじゃないと付いて行く身はたまったもんじゃない」
どうも永遠に頭が上がらない可能性が出てきてしまった
十分に分かっているつもりなんだけど、改めて、女って強い!!!!
ねっ、御同輩!!!
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