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平成の虚無僧一路の日記

落語 『袈裟御前』 つづき 

2012年04月16日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



落語『袈裟御前』のつづき

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え〜、「北面の武士」てぇのは、御所の警備員、皇宮警察ね、
いわゆるエリートですわ。エリートの侍がなんで仏門に
入った?これにはそれ相当のわけがある。友達が聞ぃたんや
「おい盛遠、お前なんで 仏門に入ったんや?」盛遠ひとこと
「ほっとけ」。

本当は、ある女性に心を奪われた。気ぃ付けなはれや、昔も
今も 女性のために身を誤る男の多いぞよ、政治家から
我々の仲間まで、名前は言ぃまへんで……、愛人さん
いらっしぁ〜い!

盛遠が心動かされましたのが、これが「袈裟御前」といぅ
絶世の美女。木曽(源)義仲の想い者が巴御前、義経の愛人が
静御前。で、袈裟御前、別嬪・美人ばっかり。

「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿がユリの花、
しなだれかかるフジの花、いっぺん下からツキミソォ」。
ほかの花では具合悪いんですよ。「立てばオニユリ、
座ればドクダミ、歩く姿がトリカブト、しなだれかかる
ボケの花」て、アホみたいなもん。

ところが「袈裟御前」は、従兄弟の「渡辺渡」の妻だった。
人妻ゆえにわれ恋ひめやも。「盛遠」 とぉとぉ片思いが
高じて、袈裟御前に詰め寄った「こりゃ袈裟、おとなし
く我が思いをかなえさせ。さもなくば、その方の母親を殺し、
自らは腹掻っさばいて死ぬ覚悟。どぉじゃ?!」
不適切なる関係を迫ったわけでございます。

さて、ここで問題。母親の命と引き換えに不倫を強要され
ました袈裟御前は、果たしてどのよぉに対処したでありま
しょ〜か? 次の三つの中からお答えください。

その1.貞女両夫にまみえず、頑として首を縦に振らなかった
「嫌でございます」

その2.まぁ一回ぐらいえぇやろ。黙っときゃ分かれへんねんし
「まぁえぇやろ、どぉぞ」

その3.お互いに妥協案を話し合う、半分だけ譲歩した。
つまり、袈裟御前は体を与えずに、キッスだけで堪忍してもろて、
その代わり お母さんは殺さずに半殺しにしてもらう。

さぁ、この三つのうちどれでしょ〜か? 正解者多数の場合、
抽選でお一人の方に四泊六日のハワイ旅行へ、行く人を
見送っていただきます。残念ながらこん中に正解はございません。
袈裟御前はこのよぉに答えました。

「わたくしは夫のある身でございます。いっそのこと、夫を
亡きものに。さすれば、あなた様のみ心に沿えましょ〜ほどに」。

何ちゅう悪い女や……、夜叉、鬼、悪魔、エクゾシスト、オーメン、
実際はせやないんですよ、本当は自分がその身代わりに寝て殺
されよといぅ腹ですねん。そぉすると、お母さんの命は助かる、
夫に不貞を働いたことにならん、盛遠の気も済む。一石三鳥と
いぅことで、まさに貞女の鑑、これぞ大和撫子、麺のシコシコ。

言ぅたら悪いけど、いまの女性、手当たり次第に男あさり。
お父さん心配や。「こらッ、毎晩まいばん夜遊びしやがって、
お前ヒョッとしたら男できたんと違うか? 男、できたんか?」
「そんなもん、分かるかいな、産んでみんことにわ」。
お父っつぁん三日ほど寝込んだ。

男弱わなったんやねぇこの頃。あの〜、新婚旅行で新妻に聞いた。
「お前なぁ、俺の前に何人男知ってる?」これは聞ぃてはいかん。

嫁はんプイッと横向いてしもたから、男「ごめ〜ん、かんにん。
怒らんとこっち向いて、頼む」言ぅたら、嫁はん「シ〜ッ、
いま何人か数えてるんや。あんたの指も貸して」

さてその夜、「今朝」じゃない「夜中」。今朝、袈裟に言われた
通りに、盛遠が屋敷に忍び込み、教えられました部屋の前まで
やってまいりまして、静かに戸をばス〜ッと開けますと、中は
もぉ真っ暗闇。抜き足、差し足、忍び足、洗い髪手がかりに、
ここぞとばかり 刀をズバッ!と。切り落とした首をば 小脇に
抱えまして、ツツツツ、ツツツツ〜ッと表へ出て、月明かりに
かざして見るとぉ。「アァ〜ア〜ッ!」 これが何と「渡」の
首と思いきや、愛しぃ恋しぃ「袈裟御前の首」。

「あぁ〜ッ、そぉであったのか……」。全てを悟りました
遠藤盛遠、これからは袈裟御前の霊を弔うがために、家も捨て、
武士も捨て、名も文覚と改めまして、月もろともに旅をする。

そして、三十一日間といぅ「断食」を行った。えらいこと
でんなぁ、三十一日間、一切物食わなんだやで。三十二日目に
なったらもぉ腹減ってしゃ〜ない「ここまで修行したからにゃ、
もぉよかろぉ」と、付き人が差し出した朝ご飯「あぁありがたい、
久しぶりや」と、箸で食べよぉと思たんですが、なんぼ食べよと
思ても、ご飯が口からパッ、パッと飛び出る。

「おかしぃな?」食べれない、お腹はグゥグゥいぅ「お腹は
減ってんのに何でこない朝ご飯が食べられへんのかいな?」と
思て、よぉ考えたらそれもそのはず……

【さげ】
 今朝(袈裟)のご膳(御前)が祟ってた。

という「袈裟御前」といぅお噺、どぉも……おそまつ。

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