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北軽井沢 虹の街 爽やかな風
自然に戻す
2012年03月31日
テーマ:テーマ無し
この四月、まだ春浅いオランダを旅した。アムステルダムから、白いライラックの花の間をぬって、列車は古都ライデンに着く。私は友人の勤めるライデン大学医学部を訪れ、足を延ばして、研究で知り合った友人の家を訪問した。
十八世紀に建てられた古い家並みの間を運河が流れるライデンは、日本に蘭学を伝えたシーボルトの生地である。折しも日蘭交流400年を記念したシーボルト展が開かれていた。
大学のメディカル・センターは、この美しい古都に似合わず、まるで殺風景な工場のように巨大な姿を曝している。臓器移植を含め、ヨーロッパの先端医療の中心地の一つである。そのアンバランスが心に引っかかった。
友人は、そこからさらに西に三十キロほど行った北海に面した町の自宅に私を案内した。なんという美しい田園風景であろうか。見渡す限り、まるで短冊のように緑のライ麦畠が続いている。国土の40%が海面より低いこの国の農地は、干拓された土地に運河が縦横に引かれ、まことに美しい田園風景を作り出している。
友人の家は、白と紫のヒヤシンス畠の向こうの、小高い丘にあった。花が満開になると、ヒヤシンスの香りに包まれるという。
「素晴らしい自然ですね」と言うと、友人は、間もなくこの美しい風景がなくなるのだという。もともとこの丘は、北海から吹き寄せられた砂で出来た砂丘だった。そこに黒い土を入れて家が建ち、ヒヤシンス畠が作られた。それを砂丘に戻すのだという。
オランダでは、人工的に作った自然をもとの姿に戻すという運動が盛んになっている。川も海岸も人間が変えてしまった。それを原形に戻す。少々の犠牲があっても、それに堪えなければならない。随分強引な運動だが、友人は無条件でそれに従うという。
当面の自分の利害ではなく、自然に戻ることを優先する。友人のこの考え方に、私は動かされた。それに比して、日本の公共事業の現状はどうだろうか。
多田富雄 著 「懐かしい日々の想い」より
私の住む現在の場所も、開発されて作られた場所だ。地元の人の話によると、人もめったに入れないような場所だったらしい。時折、その姿を確認されている熊は、もともとこの地を住みかにしていたに違いない。しかしここは、出来るだけ自然のままという考えで開発されていて、道路も直線ではなく蛇行していること、また、建築物以外の場所は自然のまま残されているということにちょっと救われた気持ちになる。車の音もめったに聞くことがなく、人に出会うことの少ない自然の中で暮らすと、心がゆったりとして落ち着くものだ。自然を大切にしたい。
今日で3月も終わる。今朝の気温は5℃、天気は曇から雨になった。明日はまたマイナス8℃になるという。雨も雪に変わりそうだ。春はもう少し先になりそうだが、着実に近づいている。
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