+++「そうそう何でも打ち解ける必要もないと思う
けれどーーー。セックスは好きだけど、僕なんかクラ
シックを通り越して、骨董品だーーーね」
「ウフフッーー」
24.手持無沙汰
「話を聞いていると、貴女の言うコミュニケーション
の道具としてのセックスと、クラシック型と一体どち
らが正しいのか判らなくなるね」
「判らなくても、便利な方を使えばいいわ。大体クラ
シックは人が作った規制よ。気に入った相手を良く知
るのに、触れ合うのがどうしていけないかしら? そ
の方が絶対自然よ」
「そりゃ、そうだがーーー」
「男と女は、おしゃべりをして理解し合えば、それが
一番じゃないの? ベッド以上に、気楽にお喋りが出来
る場所は他に無いと思う。喫茶店でおしゃべりするよ
り安上がりだし、第一、おしゃべりが終わっても、手
持ち無沙汰にならないわ」
「アハハ、手持ち無沙汰にならないなんてーーー。そ
うだよね、僕なんか男同士で話していて、用事が済ん
だら直ぐ手持ち無沙汰になるんだ。あれは困るんだ
よな、別れるより他にしようがなくなるものーーー」
「貴方って、ウフフ、面白い言い方をするのね」
「アハハ、手持ち無沙汰だなんて、貴女が先に言った
んだぞ!」
「ウフフ、そうだったわ。お互い、おウマさんが合い
そうね」
(つづく)
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